【殿】と【様】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説
殿と様の分かりやすい違い
「殿」と「様」は、どちらも人の氏名に付ける敬称ですが、現代のビジネスマナーでは敬意の受け取られ方に差があります。
「様」は性別や地位を問わず、相手を敬って使う最も一般的な敬称です。
「殿」はもともと敬意の高い言葉でしたが、現在では辞令や表彰状などの公用文や、目上の人が目下に向けて使う場面で用いられることが多く、対等以上の相手への手紙やメールでは「様」を使うのが無難です。
殿とは?
「殿」は、人の氏名や役職名に付けて敬意を表す敬称の一つです。もとは身分の高い人への敬称として使われ、武家社会などでは目上の人に対する丁重な呼び方でした。
しかし現代の言葉づかいでは位置づけが変わり、辞令や表彰状、賞状、法令文書といった公的な文書での宛名や、官公庁が発行する通知などで多く使われる、やや形式的な敬称になっています。また、社内文書で上司から部下へ、あるいは職位が上の者から下の者へ向けて使われることもあり、対等または目上の相手に使うと、失礼と受け取られたり、違和感を持たれたりすることがあります。
取引先や顧客など、社外の相手に宛てる手紙やメールでは、「殿」よりも「様」を使うのが安全とされています。
殿の例文
- ( 1 ) 辞令 営業部 田中一郎殿
- ( 2 ) 表彰状 山田花子殿 このたびの功績を称え表彰いたします。
- ( 3 ) 〇〇殿の異動を下記のとおり発令する。
- ( 4 ) 総務部長より鈴木殿へ辞令が手渡された。
- ( 5 ) 賞状 佐藤次郎殿 優秀な成績を収めたことをここに讃えます。
- ( 6 ) 人事部長から新入社員の高橋殿へ配属の通知が届いた。
殿の会話例
様とは?
「様」は、人の氏名や役職名に添えて敬意を示す、現代でもっとも標準的に使われる敬称です。手紙・メール・書類など、あらゆる文書で相手を選ばず使えるのが特徴で、目上・目下、社内・社外を問わず失礼になりにくい言葉とされています。
かつて敬意の高い言葉として使われていた「殿」に対し、「様」は今も広く敬語として機能し続けており、ビジネスの現場では宛名の第一候補として選ばれることがほとんどです。「殿」が公用文や辞令など限られた場面に使われる傾向があるのに対し、「様」は取引先へのメール、案内状、日常的なやり取りまで幅広く対応できる点が大きな違いです。
迷ったときにまず「様」を選んでおけば、宛名で失礼にあたることはまずありません。
様の例文
- ( 1 ) 取引先の中村様に見積書をお送りしました。
- ( 2 ) お客様、本日はご来店いただきありがとうございます。
- ( 3 ) 採用担当の伊藤様より面接日程のご連絡をいただきました。
- ( 4 ) 会員の吉田様にお得な情報をお届けします。
- ( 5 ) 課長の渡辺様にもご確認をお願いしております。
- ( 6 ) 先方の担当者、小林様と打ち合わせの調整をしています。
様の会話例
殿と様の違いまとめ
「殿」と「様」は、どちらも氏名に添える敬称ですが、現代の使われ方には差があります。「様」は目上・目下、社内・社外を問わず幅広く使え、迷ったときの標準的な選択肢です。
「殿」はもともと敬意の高い言葉でしたが、現在では辞令や表彰状、公的な通知など形式的な文書や、目上から目下へ向けた文書で使われることが多く、対等以上の相手や社外への手紙・メールでは「様」を使うのが無難とされます。取引先やお客様へは「様」、社内の公式な辞令や通知には「殿」も使われる、と場面で選び分けるとよいでしょう。
書き言葉としての印象が強い「殿」に対し、「様」は会話でも自然に使える柔軟さも見逃せない違いです。
殿と様の読み方
- 殿(ひらがな):どの
- 殿(ローマ字):dono
- 様(ひらがな):さま
- 様(ローマ字):sama