【退職給付引当金】と【退職給付債務】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説
退職給付引当金と退職給付債務の分かりやすい違い
退職給付引当金と退職給付債務の違いは、決算書に計上する金額か、期末までに発生した退職給付の額かという点にあります。
退職給付引当金は、退職給付債務から年金資産を差し引いて、貸借対照表の負債として計上する金額です。
退職給付債務は、従業員が将来受け取る退職給付のうち期末までに発生した分を、現在価値に割り引いて計算した金額です。
退職給付引当金とは?
退職給付引当金とは、将来の退職一時金や企業年金に備え、貸借対照表の負債に計上しておく引当金のことです。
退職給付債務に未認識(まだ費用として処理していない)の数理計算上の差異などを加減し、年金資産の公正な評価額を差し引いて算定する方法が、会計基準に沿って用いられます。
従業員300人未満の企業は、原則法に代えて簡便法を選べるという性質を持ちます。
退職給付引当金の額は、割引率の変更や年金資産の運用成績の影響を受けて変動します。
退職給付引当金の例文
- ( 1 ) アクチュアリーの計算で、退職給付引当金を5億円積み増した。
- ( 2 ) 退職給付引当金は、退職給付債務から年金資産を引いた金額だ。
- ( 3 ) 割引率を見直した結果、退職給付引当金が2億円増える見込みだ。
- ( 4 ) 労使交渉で退職金規程を改めたため、退職給付引当金を再計算した。
退職給付引当金の会話例
退職給付債務とは?
退職給付債務とは、将来支払う退職給付のうち期末までに発生していると認められる額を、現在の価値に割り引いて計算した金額のことです。
退職率や死亡率、昇給率、割引率などの基礎率と、期間定額基準か給付算定式基準のどちらかの方法が、算定にあたって用いられます。
割引率は国債利回りなどを基準に決まり、金利の変動の影響を大きく受けるという性質を持ちます。
確定給付型から確定拠出型への移行など、退職給付債務を圧縮する対策が各社で検討されています。
退職給付債務の例文
- ( 1 ) 金利が上がり、退職給付債務は前期より10%ほど減る見込みだ。
- ( 2 ) 退職給付債務は、将来支払う退職金のうち今までに発生した分を現在価値に直した金額だ。
- ( 3 ) 新しい退職金制度で、退職給付債務を30%減らす目標を立てた。
- ( 4 ) 少子高齢化の影響で、退職給付債務は今後さらに増える見通しだ。
退職給付債務の会話例
退職給付引当金と退職給付債務の違いまとめ
退職給付引当金と退職給付債務の違いは、決算書に載る金額と、期末までに発生した退職給付の額という視点の違いにあります。
退職給付債務が期末までに発生した退職給付の額であるのに対し、退職給付引当金はそこから年金資産を差し引いて負債計上する金額です。
期末までに発生した退職給付の額を示すなら「退職給付債務」、年金資産を差し引いた不足分を負債にするなら「退職給付引当金」と区別されます。
退職給付引当金と退職給付債務の読み方
- 退職給付引当金(ひらがな):たいしょくきゅうふひきあてきん
- 退職給付引当金(ローマ字):taishokukyuufuhikiatekin
- 退職給付債務(ひらがな):たいしょくきゅうふさいむ
- 退職給付債務(ローマ字):taishokukyuufusaimu