【貸倒引当金】と【減損損失】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説
貸倒引当金と減損損失の分かりやすい違い
貸倒引当金と減損損失の違いは、対象となる資産と、損失を認識するタイミングにあります。
貸倒引当金は、売掛金や貸付金が将来回収できなくなる場合に備えて、見積もった額を計上しておくものです。
減損損失は、固定資産の価値が下がったとき、回収できる金額まで帳簿価額を引き下げて計上するものです。
貸倒引当金とは?
貸倒引当金とは、売掛金や貸付金が将来回収できなくなるリスクに備えて、あらかじめ費用として計上しておく引当金のことです。
個別に評価する方法と、過去の貸倒実績率に基づく一括の方法があり、企業会計で広く用いられます。
金融機関では債務者区分に応じて引当率を設定し、自己査定の結果に基づいて計上するという性質を持ちます。
特に不況期には、融資先の業績が悪化し、引当金を積み増す必要が生じやすくなります。
貸倒引当金の例文
- ( 1 ) 取引先の経営悪化を受けて、貸倒引当金を追加で計上した。
- ( 2 ) 貸倒引当金は、売掛金が回収できないリスクに備えて積む。
- ( 3 ) 監査で貸倒引当金の算定根拠を細かく確認された。
- ( 4 ) 融資先の格付けに応じて、貸倒引当金の引当率を見直した。
貸倒引当金の会話例
減損損失とは?
減損損失とは、固定資産の収益性が低下し、投資額の回収が見込めなくなった場合に帳簿価額を減額して計上する損失のことです。
土地や建物、機械装置のほか、のれんや特許権などの無形固定資産についても用いられます。
将来のキャッシュフローを見積もって帳簿価額と比べ、回収可能な金額を上回る帳簿価額の分を損失として認識するという性質を持ちます。
国際会計基準(IFRS)ではのれんを除いて減損損失の戻入れが認められますが、日本基準では認められていない点が相違点です。
減損損失の例文
- ( 1 ) 買収した子会社の業績が振るわず、のれんの減損損失を計上した。
- ( 2 ) 減損損失は、資産の帳簿価額を回収可能な金額まで下げて計上する。
- ( 3 ) 工場の稼働率が低迷し、減損損失の計上を検討した。
- ( 4 ) 本社ビルの時価が下がり、減損損失の計上を迫られた。
減損損失の会話例
貸倒引当金と減損損失の違いまとめ
貸倒引当金と減損損失の違いは、資産の価値低下を認識する会計処理の性格にあります。
貸倒引当金は将来の貸し倒れに備えて事前に見積もり計上する処理であるのに対し、減損損失は投資額の回収が見込めなくなったときに帳簿価額を減額して計上する処理です。
回収できない可能性への備えなら「貸倒引当金」、資産価値の低下が生じた事実への対応なら「減損損失」と区別されます。
貸倒引当金と減損損失の読み方
- 貸倒引当金(ひらがな):かしだおれひきあてきん
- 貸倒引当金(ローマ字):kashidaorehikiatekin
- 減損損失(ひらがな):げんそんそんしつ
- 減損損失(ローマ字):gensonsonshitsu