【信用取引】と【先物取引】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

信用取引と先物取引の分かりやすい違い
信用取引と先物取引は、どちらも証拠金を使ったレバレッジ取引ですが、取引の仕組みと対象が大きく異なります。
信用取引は証券会社から資金や株式を借りて個別株を売買し、先物取引は将来の特定時点での売買契約を取引します。信用取引は現物株の延長、先物取引はデリバティブ金融派生商品という違いがあります。
金融実務では、両取引ともリスク管理が重要で、レバレッジによる損益の拡大を理解した上での活用が求められます。
信用取引とは?
信用取引とは、証券会社から資金を借りて株式を買う信用買い、または株式を借りて売る信用売り/空売り取引です。自己資金の約3.3倍まで取引可能で、少額で大きな取引ができるレバレッジ効果があります。
制度信用取引は返済期限6か月、一般信用取引は証券会社が定める期限となります。金利や貸株料などのコストが発生し、追加証拠金追証が必要になることもあります。
信用取引により、下落局面でも空売りで利益を狙えますが、損失が投資額を超える可能性もあるハイリスク・ハイリターンな取引手法です。
信用取引の例文
- ( 1 ) 信用取引で買い建てし、短期の値上がりを狙います。
- ( 2 ) 信用取引の金利負担を考慮して、投資期間を決めました。
- ( 3 ) 信用売りにより、下落相場でも利益を出せました。
- ( 4 ) 追証が発生したため、追加入金が必要になりました。
- ( 5 ) 信用取引残高の増加は、相場の過熱感を示します。
- ( 6 ) 一般信用取引なら、在庫があれば何でも空売りできます。
信用取引の会話例
先物取引とは?
先物取引とは、将来の特定期日に、あらかじめ決めた価格で商品や金融商品を売買することを約束する契約です。日経225先物、TOPIX先物などの株価指数先物が代表的で、原油や金などの商品先物もあります。
証拠金の10-20倍程度の取引が可能で、買いだけでなく売りからも入れます。3か月ごとの限月決済期限があり、期日までに反対売買で決済するか、最終決済価格で差金決済されます。
ヘッジリスク回避目的で使われることも多く、現物株ポートフォリオの価格変動リスクを先物売りで軽減するなど、高度な運用戦略に活用されます。
先物取引の例文
- ( 1 ) 日経225先物を売り建て、ポートフォリオをヘッジしました。
- ( 2 ) 先物取引のロールオーバーで、限月を乗り換えました。
- ( 3 ) ミニ先物なら、少額から先物取引を始められます。
- ( 4 ) 先物価格と現物価格の差ベーシスに注目しています。
- ( 5 ) オプションと先物を組み合わせて、リスクを限定しました。
- ( 6 ) 先物市場の建玉残高から、投資家心理を読み取れます。
先物取引の会話例
信用取引と先物取引の違いまとめ
信用取引と先物取引の主な違いは、取引対象と仕組みにあります。信用取引は個別株式を実際に売買しますが、先物取引は将来の売買契約そのものを取引します。
決済方法も異なり、信用取引は現物決済または差金決済、先物取引は主に差金決済です。また、取引期限も信用取引は最長6か月、先物は3か月ごとの限月制です。
投資戦略では、個別銘柄の値動きを狙うなら信用取引、市場全体の動きを捉えるなら先物取引と使い分け、両者を組み合わせた裁定取引なども行われます。
信用取引と先物取引の読み方
- 信用取引(ひらがな):しんようとりひき
- 信用取引(ローマ字):shinnyoutorihiki
- 先物取引(ひらがな):さきものとりひき
- 先物取引(ローマ字):sakimonotorihiki