【廃止】と【終了】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

廃止と終了の分かりやすい違い
廃止と終了は、どちらも「終わる」ことを表しますが、その性質と使う対象が違います。
廃止は法律や制度、サービスなどを正式に取りやめて、もう復活しないことを意味します。終了はイベントや番組、作業などが予定通りまたは自然に終わることを表します。
廃止は「なくす」という強い決定で、終了は「終わる」という自然な区切りという違いがあります。
廃止とは?
廃止とは、これまで存在していた制度、法律、規則、サービスなどを正式に取りやめて、完全になくすことを意味します。「死刑制度の廃止」「路線の廃止」のように、公的な性格を持つものに対して使われることが多い言葉です。
廃止は単に終わるのではなく、意図的に取りやめる決定を伴います。一度廃止されたものは基本的に復活することはなく、永続的な終了を意味します。政府や企業などの組織が、正式な手続きを経て行う決定であることが特徴です。
社会的な影響が大きい場合が多く、廃止の前には議論や検討が行われることが一般的です。「廃止される」「廃止を検討する」「廃止が決定した」など、公式な文脈で使用される堅い表現です。
廃止の例文
- ( 1 ) 来月から、この補助金制度は廃止されることになりました。
- ( 2 ) 喫煙所の廃止により、敷地内は全面禁煙となります。
- ( 3 ) 不採算路線の廃止が検討されています。
- ( 4 ) 古い規則を廃止して、新しいルールを導入しました。
- ( 5 ) レジ袋の無料配布が廃止され、有料化されました。
- ( 6 ) 定年制の廃止について、社内で議論が続いています。
廃止の会話例
終了とは?
終了とは、物事が終わることを表す一般的な言葉で、イベント、番組、会議、作業など幅広いものに使われます。「番組が終了する」「営業時間が終了する」のように、予定されていた時間や期間が来て終わることを指します。
終了は自然な区切りや予定通りの終わりを表すことが多く、必ずしも永続的ではありません。例えば、今日の営業が終了しても、明日また始まります。テレビ番組が終了しても、続編や再放送の可能性があります。
日常生活でよく使われる言葉で、「終了時間」「終了予定」「終了のお知らせ」など、時間的な区切りを明確にする際に便利な表現です。ビジネスでもプライベートでも使える汎用性の高い言葉です。
終了の例文
- ( 1 ) 本日の営業は午後8時で終了いたします。
- ( 2 ) テレビ番組が低視聴率のため終了することになりました。
- ( 3 ) 会議は予定より30分早く終了しました。
- ( 4 ) キャンペーンは今月末で終了となります。
- ( 5 ) 工事は来週中に終了する予定です。
- ( 6 ) アプリのサポートが来年3月で終了します。
終了の会話例
廃止と終了の違いまとめ
廃止と終了は、終わり方の性質と永続性において大きな違いがあります。廃止は制度やサービスを正式に取りやめる決定的な行為で、基本的に復活しません。
終了は物事が自然に、または予定通りに終わることで、また始まる可能性があります。廃止は「なくす」という意志的な決定、終了は「終わる」という時間的な区切りです。
公的な制度なら廃止、日常的な活動なら終了を使うのが適切です。
廃止と終了の読み方
- 廃止(ひらがな):はいし
- 廃止(ローマ字):haishi
- 終了(ひらがな):しゅうりょう
- 終了(ローマ字):shuuryou