【試用期間】と【研修期間】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

試用期間と研修期間の分かりやすい違い
試用期間と研修期間は、どちらも入社初期の期間ですが、目的が異なります。
試用期間は採用の最終判断を行う評価期間で、本採用が保証されていません。
研修期間は既に採用が決定した社員の教育期間で、スキル習得が目的です。
試用期間とは?
試用期間とは、労働者を本採用する前に、その適性や能力を判断するために設ける期間です。一般的に3~6か月間設定され、この間に勤務態度、能力、健康状態などを評価します。労働契約は成立していますが、本採用拒否(解雇)のハードルが通常より低く設定されています。
試用期間中でも、解雇には客観的に合理的な理由が必要で、14日を超えて雇用した場合は30日前の解雇予告が必要です。給与や労働条件は原則として本採用後と同じですが、企業によっては若干低く設定する場合もあります。
「試用期間3か月」「試用期間満了」のように、本採用前の評価期間を表現する際に使用される言葉です。
試用期間の例文
- ( 1 ) 試用期間は6か月間となっており、その間に適性を判断させていただきます。
- ( 2 ) 試用期間中の勤務態度が良好なため、3か月で本採用を決定しました。
- ( 3 ) 試用期間満了時に面談を行い、本採用の可否を決定します。
- ( 4 ) 残念ながら試用期間中に適性なしと判断し、本採用を見送りました。
- ( 5 ) 試用期間中も社会保険には加入していただきます。
- ( 6 ) 試用期間を1か月延長して、もう少し様子を見ることにしました。
試用期間の会話例
研修期間とは?
研修期間とは、正社員として採用された後、実際の業務に必要な知識、技能、企業文化などを学ぶ教育期間です。新卒採用では数週間から数か月、中途採用では数日から数週間が一般的です。OJT(職場内訓練)とOff-JT(職場外研修)を組み合わせて実施されます。
研修期間中も正社員としての身分は保証されており、給与も支払われます。ただし、研修専念のため残業がない、一部手当が支給されないなど、待遇が異なる場合があります。研修の修了が配属の条件となることはありますが、雇用契約が解除されることは原則ありません。
「新入社員研修期間」「3か月の研修期間」のように、入社後の教育期間を表現する際に使用される言葉です。
研修期間の例文
- ( 1 ) 4月入社の新卒社員は、3週間の集合研修期間があります。
- ( 2 ) 研修期間中は、先輩社員がOJTトレーナーとして指導にあたります。
- ( 3 ) 中途採用者の研修期間は2週間で、即戦力として期待しています。
- ( 4 ) 研修期間を終了し、来週から営業部に正式配属となります。
- ( 5 ) 研修期間中の日報提出により、成長過程を確認しています。
- ( 6 ) オンライン研修も活用し、効率的な研修期間としています。
研修期間の会話例
試用期間と研修期間の違いまとめ
試用期間と研修期間は、入社初期の重要な期間ですが、その性質は大きく異なります。
試用期間は企業と労働者の相互評価期間で、本採用の可否が決定されます。研修期間は採用決定後の教育投資期間で、従業員の成長を支援します。
両期間の違いを理解し、それぞれの目的に応じた対応が必要です。
試用期間と研修期間の読み方
- 試用期間(ひらがな):しようきかん
- 試用期間(ローマ字):shiyoukikann
- 研修期間(ひらがな):けんしゅうきかん
- 研修期間(ローマ字):kennshuukikann