【自己資本金】と【払込資本金】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

自己資本金と払込資本金の分かりやすい違い
自己資本金と払込資本金は、どちらも会社の資本に関する用語ですが、範囲が異なります。
自己資本金は会社の純資産全体を表す広い概念で、資本金や剰余金を含みます。払込資本金は株主が実際に払い込んだ金額のうち、資本金として登記された部分のみを指します。
自己資本金とは?
自己資本金とは、会社の総資産から負債を差し引いた純資産を指す言葉です。貸借対照表の純資産の部に計上される項目全体を含み、資本金、資本剰余金、利益剰余金、その他の包括利益累計額などで構成されます。
企業の財務健全性を示す重要な指標であり、自己資本比率の計算にも使用されます。銀行融資の審査や投資判断の際に重視され、企業の安定性や成長余力を評価する基準となります。
自己資本金を増強する、自己資本金比率を改善するのように、企業の財務体質を表現する際に使用される言葉です。
自己資本金の例文
- ( 1 ) 当社の自己資本金は前期比20%増加し、財務基盤が強化されました。
- ( 2 ) 自己資本金比率を50%以上に維持することが、経営の安定化につながります。
- ( 3 ) M&Aによる買収で、自己資本金が大幅に減少するリスクがあります。
- ( 4 ) 利益の内部留保により、自己資本金を着実に積み上げています。
- ( 5 ) 自己資本金の充実は、金融機関からの信用度向上にもつながります。
- ( 6 ) 投資家は自己資本金利益率(ROE)を重要な投資指標として注目している。
自己資本金の会話例
払込資本金とは?
払込資本金とは、株主が会社設立時や増資時に実際に払い込んだ金額のうち、資本金として会社の登記簿に記載された金額を指します。会社法上の資本金と同義で使われることが多く、最低資本金制度は廃止されましたが、信用力の指標として重要視されます。
払込資本金は会社の登記事項であり、定款にも記載されます。増資や減資を行う際は、株主総会の決議と登記変更が必要です。
資本金の額は、会社の規模や信用力を示す基本的な指標となります。払込資本金1億円、払込資本金を増資するのように、会社の基本的な資本構成を表現する際に使用される言葉です。
払込資本金の例文
- ( 1 ) 新会社の払込資本金は1000万円で設立することになりました。
- ( 2 ) 払込資本金を5000万円に増資し、事業拡大の資金を確保した。
- ( 3 ) 払込資本金の額によって、会社の機関設計に制約が生じる場合があります。
- ( 4 ) スタートアップ企業の払込資本金は、最小限に抑えることが多い。
- ( 5 ) 払込資本金1億円以上の会社は、大会社として扱われる可能性があります。
- ( 6 ) 減資により払込資本金を減少させ、欠損金の補填を行った。
払込資本金の会話例
自己資本金と払込資本金の違いまとめ
自己資本金と払込資本金は、どちらも会社の資本を表す言葉ですが、その範囲と性質が異なります。自己資本金は純資産全体を指す包括的な概念で、会社の財務健全性を示します。
払込資本金は株主からの出資金のうち資本金として登記された部分のみを指し、会社の基本的な資本構成を示します。
財務分析では自己資本金、会社設立や登記では払込資本金という使い分けが一般的です。
自己資本金と払込資本金の読み方
- 自己資本金(ひらがな):じこしほんきん
- 自己資本金(ローマ字):jikoshihonnkinn
- 払込資本金(ひらがな):はらいこみしほんきん
- 払込資本金(ローマ字):haraikomishihonnkinn