【合意書】と【覚書】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

合意書と覚書の分かりやすい違い
合意書と覚書は、どちらも合意内容を文書化したものですが、法的効力が異なります。
合意書は正式な契約に準じる法的拘束力のある文書です。
覚書は備忘録的な性格が強く、法的拘束力は相対的に弱い文書です。
合意書とは?
合意書とは、当事者間で特定の事項について合意に達した内容を正式に文書化したものです。契約書に準じる法的効力を持ち、双方の権利義務関係を明確に定めます。和解合意書、秘密保持合意書、業務提携合意書など、様々な場面で使用されます。
両当事者の署名・押印により成立します。合意書は、契約書ほど詳細ではないものの、重要な取り決めを法的に有効な形で記録する際に使用されます。裁判になった場合の証拠としても機能し、当事者を法的に拘束します。
そのため、内容は具体的かつ明確に記載し、曖昧な表現は避ける必要があります。合意書を締結する、合意書に基づいて実行のように、正式な合意を文書化する際に使用される言葉です。
合意書の例文
- ( 1 ) 労使間で残業時間削減に関する合意書を締結しました。
- ( 2 ) 合意書の内容に違反した場合、損害賠償請求の対象となります。
- ( 3 ) M&Aの基本合意書を作成し、詳細条件の協議を開始しました。
- ( 4 ) 秘密保持合意書により、重要情報の漏洩を防いでいます。
- ( 5 ) 合意書には必ず有効期限と解除条件を明記するようにしています。
- ( 6 ) 弁護士のレビューを経て、正式な合意書として調印しました。
合意書の会話例
覚書とは?
覚書とは、会議での決定事項、口頭での約束、今後の方針など、忘れないように書き留めておく文書です。メモランダム(MOU)とも呼ばれます。法的拘束力は合意書より弱く、むしろ当事者間の理解を確認し、記録として残すことが主目的です。
ただし、内容によっては法的効力を持つ場合もあります。覚書は、正式な契約締結前の基本合意、既存契約の軽微な変更、協議内容の確認などに使用されます。形式は比較的自由で、箇条書きで要点をまとめることも可能です。
ビジネスでは、後のトラブルを避けるため、口約束を覚書として文書化することが推奨されます。覚書を交わす、覚書として残すのように、合意事項を備忘録的に記録する際に使用される言葉です。
覚書の例文
- ( 1 ) 会議で決まった事項を覚書にまとめ、参加者全員で確認しました。
- ( 2 ) 口頭での約束を覚書として文書化し、後日のトラブルを防ぎました。
- ( 3 ) 覚書により、プロジェクトの進め方について共通認識を持てました。
- ( 4 ) 契約変更の詳細を覚書で確認し、後日正式な変更契約を締結します。
- ( 5 ) 業務提携の基本方針を覚書として作成し、今後の協議のベースとしました。
- ( 6 ) 覚書は簡潔にまとめ、重要なポイントのみを記載するようにしています。
覚書の会話例
合意書と覚書の違いまとめ
合意書と覚書は、どちらも当事者間の合意を文書化したものですが、その重みと用途が異なります。
合意書は法的拘束力を重視した正式文書、覚書は柔軟性と記録性を重視した備忘文書という性格があります。
取り決めの重要性と法的効力の必要性に応じて、適切に使い分けることが重要です。
合意書と覚書の読み方
- 合意書(ひらがな):ごういしょ
- 合意書(ローマ字):gouisho
- 覚書(ひらがな):おぼえがき
- 覚書(ローマ字):oboegaki