【貸借対照表】と【損益計算書】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

貸借対照表と損益計算書の分かりやすい違い
貸借対照表と損益計算書は、どちらも重要な財務諸表ですが、示す情報が異なります。
貸借対照表は特定時点の財政状態を示すストック情報です。
損益計算書は一定期間の経営成績を示すフロー情報です。
貸借対照表とは?
貸借対照表(バランスシート、B/S)とは、決算日などの特定時点における企業の財政状態を示す財務諸表です。左側(借方)に資産、右側(貸方)に負債と純資産を記載し、「資産=負債+純資産」という等式が成立します。企業が保有する財産と、その調達源泉を一覧で示します。
資産は流動資産(現金、売掛金等)と固定資産(建物、機械等)に分類され、負債も流動負債(買掛金、短期借入金等)と固定負債(長期借入金等)に分類されます。純資産は株主の持分を表し、財務の健全性を判断する重要な指標となります。
「貸借対照表を分析する」「貸借対照表の資産の部」のように、企業の財政状態を表現する際に使用される言葉です。
貸借対照表の例文
- ( 1 ) 貸借対照表を見ると、当社の自己資本比率は45%で健全な水準です。
- ( 2 ) 貸借対照表の流動比率から、短期的な支払能力を判断できます。
- ( 3 ) 四半期ごとに貸借対照表を作成し、財政状態の変化を把握しています。
- ( 4 ) 貸借対照表上の総資産は、前期比10%増加しました。
- ( 5 ) 固定資産の減損により、貸借対照表の資産価値が減少しました。
- ( 6 ) 貸借対照表の分析により、過剰在庫の問題が明らかになりました。
貸借対照表の会話例
損益計算書とは?
損益計算書(P/L)とは、一定期間(通常1年間)の企業の経営成績を示す財務諸表です。収益から費用を差し引いて利益を計算し、段階的に売上総利益、営業利益、経常利益、当期純利益を表示します。企業がどれだけ効率的に利益を生み出したかを示す成績表です。
売上高から始まり、売上原価、販売費及び一般管理費、営業外損益、特別損益を順次計算していきます。各段階の利益率を分析することで、企業の収益力や経営効率を評価できます。投資家にとって最も注目される財務諸表の一つです。
「損益計算書で利益を確認」「損益計算書の営業利益」のように、企業の経営成績を表現する際に使用される言葉です。
損益計算書の例文
- ( 1 ) 損益計算書によると、今期の営業利益率は12%でした。
- ( 2 ) 損益計算書の売上高は過去最高を記録しましたが、利益は減少しました。
- ( 3 ) 原価率の上昇が、損益計算書の売上総利益を圧迫しています。
- ( 4 ) 損益計算書を月次で作成し、収益管理を徹底しています。
- ( 5 ) 特別損失の計上により、損益計算書の最終利益が赤字となりました。
- ( 6 ) セグメント別の損益計算書で、事業部門ごとの収益性を分析しています。
損益計算書の会話例
貸借対照表と損益計算書の違いまとめ
貸借対照表と損益計算書は、企業の財務状況を異なる視点から示す、相互に関連する財務諸表です。
貸借対照表は「ある時点での財産の状態」を、損益計算書は「一定期間の儲けの過程」を示します。損益計算書の最終利益は、貸借対照表の純資産に反映されます。
両方を合わせて分析することで、企業の全体像を正確に把握できます。
貸借対照表と損益計算書の読み方
- 貸借対照表(ひらがな):たいしゃくたいしょうひょう
- 貸借対照表(ローマ字):taishakutaishouhyou
- 損益計算書(ひらがな):そんえきけいさんしょ
- 損益計算書(ローマ字):sonnekikeisannsho