【勤務時間】と【労働時間】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

勤務時間と労働時間の分かりやすい違い
勤務時間と労働時間は、どちらも働く時間のことですが、計算方法が違います。
勤務時間は、会社に着いてから帰るまでの全部の時間で、お昼休みも含みます。労働時間は、実際に仕事をしている時間だけで、休憩時間は含みません。
勤務時間は会社にいる時間、労働時間は働いている時間という違いがあります。
勤務時間とは?
勤務時間とは、従業員が始業時刻から終業時刻までの間、会社の管理下にある時間全体を指し、休憩時間を含む概念です。
例えば、9時始業18時終業で昼休憩1時間の場合、勤務時間は9時間となります。就業規則や雇用契約書に勤務時間:9:00〜18:00と記載されるのが一般的です。シフト制の場合は早番勤務時間遅番勤務時間など、複数のパターンが設定されます。通勤時間は含まれません。
勤務時間は会社への拘束時間を表し、ワークライフバランスを考える際の重要な指標となります。フレックスタイム制では、コアタイムを除き、勤務時間を柔軟に設定できます。
勤務時間の例文
- ( 1 ) 当社の勤務時間は9時から18時ですが、フレックス制度も導入しています。
- ( 2 ) 勤務時間内の私用外出は、上司の許可が必要です。
- ( 3 ) リモートワークでも勤務時間の管理は重要です。
- ( 4 ) 勤務時間の変更には、就業規則の改定が必要になります。
- ( 5 ) シフト制により、勤務時間帯を柔軟に設定できます。
- ( 6 ) 勤務時間外の顧客対応について、ルールを明確化しました。
勤務時間の会話例
労働時間とは?
労働時間とは、使用者の指揮命令下で実際に労働に従事した時間で、労働基準法上の重要な概念です。
休憩時間を除いた実働時間を指し、先の例では8時間(9時間−休憩1時間)となります。法定労働時間は1日8時間、週40時間と定められ、これを超える場合は時間外労働(残業)となり、割増賃金の支払い義務が発生します。手待ち時間、研修時間、準備・片付け時間も、使用者の指揮命令下にあれば労働時間に含まれます。
労働時間の適正な管理は、従業員の健康保護と企業のコンプライアンスの観点から極めて重要で、タイムカードやPCログなどで客観的に記録することが求められています。
労働時間の例文
- ( 1 ) 月間労働時間が法定内に収まるよう、適切に管理しています。
- ( 2 ) 労働時間の上限規制により、働き方改革が進んでいます。
- ( 3 ) みなし労働時間制でも、深夜労働は別途管理が必要です。
- ( 4 ) 労働時間の記録は、客観的な方法で行うことが義務化されました。
- ( 5 ) 変形労働時間制により、繁閑に応じた労働時間の調整が可能です。
- ( 6 ) 適切な労働時間管理は、従業員の健康維持に不可欠です。
労働時間の会話例
勤務時間と労働時間の違いまとめ
勤務時間と労働時間は、休憩時間の扱いと法的意味において明確な違いがあります。
勤務時間は拘束時間全体(休憩含む)、労働時間は実働時間(休憩除く)という違いがあります。給与計算、残業代算定、労働時間規制はすべて労働時間を基準とします。
人事労務管理では、両者を正確に区別し、適切に管理することが法令遵守の基本となります。
勤務時間と労働時間の読み方
- 勤務時間(ひらがな):きんむじかん
- 勤務時間(ローマ字):kinnmujikann
- 労働時間(ひらがな):ろうどうじかん
- 労働時間(ローマ字):roudoujikann