【ログ】と【メトリクス】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説
ログとメトリクスの分かりやすい違い
「ログ」は、いつ何が起きたかを一件ずつ文字で書き残した記録。「メトリクス」は、件数や応答時間などを一定の間隔で測って数値にしたもの。
ログは個別の出来事を細かく追える代わりに量が多くなりがちで、メトリクスは全体の傾向を素早くつかめる代わりに、一件ごとの事情までは語らない。異変に気づくのはメトリクス、原因をたどるのはログ、という役割分担で使われることが多い。
どちらか一方だけでは足りない場面が多い。
ログとは?
ログは、システムの中で起きた出来事を、発生した時刻とともに一件ずつ書き残した記録を指す。処理の開始と終了、失敗した理由、受け取った要求の内容などが、文章や決められた書式で残る。一件ごとの事情が読めるため、不具合が起きたときに「その瞬間に何が起きていたか」をたどるのに向く。
反面、出来事の数だけ増えるので、量と保存期間の管理が課題になりやすい。後から探しやすくするために、書式をそろえる、重要度で段階を分ける、関連する処理をひとつの識別子でつなぐ、といった工夫が行われる。個人情報や資格情報をうっかり書き残さない配慮も欠かせない。
書き方が現場ごとにばらばらだと、いざ調べるときに探せず、残していても役に立たない記録になってしまう。
ログの例文
- ( 1 ) エラーの前後のログを追って、原因を突き止めた。
- ( 2 ) ログの書式をそろえたので、検索しやすくなった。
- ( 3 ) ログの量が増えてきたため、保存期間を見直す。
- ( 4 ) 個人情報はログに残さない方針だ。
- ( 5 ) どの処理のログかを、識別子でつないでいる。
- ( 6 ) 重要度の低いログは、平常時は出さない設定にした。
ログの会話例
メトリクスとは?
メトリクスは、システムの状態を数値として一定の間隔で測り、時間の流れとともに並べたものを指す。一定時間あたりの要求の数、エラーの割合、応答にかかった時間、記憶領域の使用量といった量が対象になる。
数値であるため、平均や割合を計算する、決めた値を超えたら通知する、といった扱いが容易で、全体の傾向や異変の兆しを素早くつかめる。反面、ひとつの数値は多くの出来事をまとめた結果なので、なぜその値になったのかまでは分からない。
異変に気づく入り口として使い、詳しい事情はログなどで追う、という組み合わせが一般的といえる。また、平均だけを見ていると、一部の利用者だけが極端に遅い状況を見落とすことがあるため、分布や上位の値も併せて眺める工夫が取られる。
メトリクスの例文
- ( 1 ) メトリクスを見ると、応答時間が朝から伸びている。
- ( 2 ) エラーの割合が基準を超え、メトリクスから通知が飛んだ。
- ( 3 ) メトリクスは傾向をつかむのに向くが、個別の事情は分からない。
- ( 4 ) 主要なメトリクスだけを、一枚の画面に並べた。
- ( 5 ) 記憶領域の使用量を、メトリクスとして継続的に測っている。
- ( 6 ) メトリクスで異変に気づき、ログで原因をたどる。
メトリクスの会話例
ログとメトリクスの違いまとめ
ログは出来事を一件ずつ残した記録、メトリクスは状態を数値として継続的に測ったもの。メトリクスは全体の傾向や異変の兆しを素早くつかめるが、その値になった理由までは語らない。ログは一件ごとの事情を追えるが、量が増えやすく、傾向を眺めるのには向かない。
実務では、メトリクスで気づき、ログで原因をたどる、という往復で使われる。どちらか一方だけをそろえても、気づけないか、気づいてもたどれないかのどちらかに陥りやすい。役割の違うものとして、両方を備えるのが素直な構えといえる。
数値で異変の輪郭をつかみ、記録でその中身を読む。この順序を覚えておくと、障害の場でも手が止まりにくい。
ログとメトリクスの読み方
- ログ(ひらがな):ろぐ
- ログ(ローマ字):rogu
- メトリクス(ひらがな):めとりくす
- メトリクス(ローマ字):metorikusu