【オブザーバビリティ】と【モニタリング】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説
オブザーバビリティとモニタリングの分かりやすい違い
「モニタリング」は、あらかじめ決めた指標を見張り、決めた条件を外れたら知らせる取り組み。「オブザーバビリティ(可観測性)」は、外から得られる記録や数値をもとに、中で何が起きているかを後からでも説明できる状態を指す。
見張るのがモニタリング、問いを立てて答えにたどり着けるようにしておくのがオブザーバビリティ。予想していた不具合に強いのが前者、予想していなかった不具合に立ち向かうための備えが後者、と整理できる。
オブザーバビリティとは?
オブザーバビリティは日本語で可観測性と訳され、システムの外側に出てくる情報だけを手がかりに、内部の状態をどこまで説明できるかという性質を指す。もとは制御の分野で使われていた考え方が、システム運用の領域に持ち込まれたものとされる。
実務では、ログ、メトリクス、処理の道筋をたどる記録などを十分に残し、後から自由に問いを立てて掘り下げられる状態を目指す。あらかじめ想定した不具合だけでなく、初めて見る症状に出くわしたときにも、記録をたどって原因までたどり着けるかどうかが問われる。
特定の道具の名前ではなく、システムがどれだけ説明可能かを表す性質だ、という点が要になる。したがって、道具を導入した時点で達成されるものではなく、必要な記録が残っているか、そこから問いに答えられるかで測られる。
オブザーバビリティの例文
- ( 1 ) オブザーバビリティが低いと、初めて見る不具合の原因にたどり着けない。
- ( 2 ) 処理の道筋をたどる記録を導入し、オブザーバビリティを高めた。
- ( 3 ) オブザーバビリティは道具の名前ではなく、システムの性質を指す。
- ( 4 ) 記録が足りず、後から問いを立てられない。オブザーバビリティの課題だ。
- ( 5 ) どんな問いにも答えられる状態を目指すのが、オブザーバビリティの発想。
- ( 6 ) 障害の振り返りで、オブザーバビリティの不足が論点になった。
オブザーバビリティの会話例
モニタリングとは?
モニタリングは、あらかじめ決めた指標や状態を継続的に見張り、正常か異常かを判定して、外れたときに人へ知らせる取り組みを指す。サーバーが応答しているか、エラーの割合が基準を超えていないか、記憶領域が逼迫していないか、といった具合に、「何を見るか」「どうなったら異常とみなすか」を先に決めておくのが前提になる。
決めた範囲については確実に気づけるが、想定していなかった種類の不具合は網から漏れる。長く運用していると、鳴りすぎる通知が誰にも見られなくなる問題も起きるため、本当に人が動くべき条件だけを残す整理が要る。
見るべき対象と、異常とみなす条件をどう定めるかに、運用の考え方がそのまま表れる領域だといえる。
モニタリングの例文
- ( 1 ) 主要なサーバーは、モニタリングの対象に入れてある。
- ( 2 ) エラーの割合が基準を超えたら通知が飛ぶよう、モニタリングを設定した。
- ( 3 ) モニタリングの通知が多すぎて、誰も見なくなっていた。
- ( 4 ) 何を異常とみなすかを決めることが、モニタリング設計の要点だ。
- ( 5 ) モニタリングは想定内の異常には強いが、想定外は拾えない。
- ( 6 ) 夜間のモニタリング体制を見直した。
モニタリングの会話例
オブザーバビリティとモニタリングの違いまとめ
モニタリングは、決めた指標を見張り、決めた条件を外れたら知らせる取り組み。オブザーバビリティは、外に出てくる記録から内部で何が起きているかを説明できる、というシステムの性質を指す。前者は想定した異常に確実に気づくための備え、後者は想定していなかった症状にも問いを立てて掘り下げられるようにするための備えといえる。
対立するものではなく、モニタリングはオブザーバビリティを支える取り組みのひとつと位置づけられることが多い。通知を整えるだけでは原因にたどり着けず、記録を厚くするだけでは異変に気づけない。気づく仕組みと、説明できる素材。
この両輪でようやく運用が回ると考えたい。
オブザーバビリティとモニタリングの読み方
- オブザーバビリティ(ひらがな):おぶざーばびりてぃ
- オブザーバビリティ(ローマ字):obuzaababiriti
- モニタリング(ひらがな):もにたりんぐ
- モニタリング(ローマ字):monitaringu