【コンパイル】と【ビルド】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説
コンパイルとビルドの分かりやすい違い
「コンパイル」は、人が書いたソースコードを、機械や実行環境が扱える形へ翻訳する工程です。「ビルド」は、そのコンパイルを含めて、必要な部品の取得やファイルの結合、資源の取り込みなどをまとめて行い、動かせる成果物を作り上げる作業全体を指します。
つまりコンパイルはビルドの中の一工程であり、指し示す範囲の広さが違います。日常会話では区別せずに使われることもありますが、手順書や設定の話では、どちらの層を指しているのかを意識すると誤解が減ります。
コンパイルとは?
コンパイルは、プログラミング言語で書かれたソースコードを、機械語や中間形式など別の形へ翻訳する処理を指します。翻訳を担う道具がコンパイラで、この段階では文法の誤りや型の食い違いが見つかり、いわゆるコンパイルエラーとして通知されます。
言語によって翻訳先は異なり、そのまま実行できる形になるものもあれば、仮想的な実行環境が読み取る中間の形になるものもあります。実行しながら翻訳する方式を採る言語では、開発者が明示的にコンパイルを意識しないこともあります。
いずれにせよ「コードを別の表現へ翻訳する」という一点に焦点がある語で、成果物の配置や配布までは含みません。翻訳の速さや、どこまで機械寄りの形にするかは言語や設定によって変わりますが、人が書いた文字列を実行できる形へ近づける工程だという位置づけは共通しています。
コンパイルの例文
- ( 1 ) 型を間違えていたので、コンパイルの段階で弾かれた。
- ( 2 ) この言語は、実行する前にコンパイルが必要だ。
- ( 3 ) コンパイルは通ったが、動かしてみると期待どおりの結果にならない。
- ( 4 ) 警告をすべてエラー扱いにしてコンパイルしている。
- ( 5 ) ソースを直したので、もう一度コンパイルし直す。
- ( 6 ) コンパイルにかかる時間が延びてきたので、ファイルの分割を検討している。
コンパイルの会話例
ビルドとは?
ビルドは、ソースコードから実際に動かせる成果物を組み立てるまでの一連の作業を指します。中身は言語や環境によって変わりますが、必要な外部の部品を取得する、コンパイルする、複数の部品を結合する、画像や設定ファイルを取り込む、圧縮して配布用の形に整える、といった工程が並びます。
これらを順序どおりに再現するために、専用の設定ファイルや道具が使われ、「誰の手元でも同じ結果になること」が重んじられます。テストの実行までビルドの一部として扱う現場も多くあります。
翻訳そのものより、成果物を作り上げる全体像を指す語だといえます。そのため「ビルドが失敗した」という一言では、どの工程で止まったのかまでは分からず、ログをたどって場所を特定する必要が出てきます。
ビルドの例文
- ( 1 ) ビルドが失敗しているので、まず原因のログを見よう。
- ( 2 ) 部品の取得からビルドまで、ひとつの命令で済むようにした。
- ( 3 ) 手元ではビルドが通るのに、共有の環境では失敗する。
- ( 4 ) 公開用のビルドでは、圧縮と最適化を有効にしている。
- ( 5 ) ビルドの手順を設定ファイルに書き、誰が実行しても同じ結果になるようにした。
- ( 6 ) テストの実行までを、ビルドの一部として組み込んでいる。
ビルドの会話例
コンパイルとビルドの違いまとめ
コンパイルはソースコードを別の形へ翻訳する工程、ビルドはその翻訳を含めて、部品の取得・結合・資源の取り込み・整形まで行い、動かせる成果物を仕上げる作業全体を指します。両者は対立する概念ではなく、コンパイルはビルドの一部という関係にあります。
会話の中で「ビルドが落ちた」と言った場合、止まった場所はコンパイルかもしれませんし、部品の取得やテストかもしれません。原因を切り分けるときは、どの工程で止まったのかまで踏み込むと話が早くなります。
翻訳の話をしているのか、成果物を作る話全体をしているのか、意識して使い分けましょう。手順書を書くときも、両者を混ぜずに段階ごとに記すと、読み手が迷わずに済みます。
コンパイルとビルドの読み方
- コンパイル(ひらがな):こんぱいる
- コンパイル(ローマ字):konpairu
- ビルド(ひらがな):びるど
- ビルド(ローマ字):birudo