【義務】と【債務】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

義務と債務の分かりやすい違い
義務は、法律や道徳上、必ずしなければならないことです。「納税の義務」「親の義務」「国民の義務」のように、社会的な責任や役割として果たすべきことを指します。
債務は、借りたお金を返す義務のことです。「債務を返済する」「債務を抱える」のように、主に金銭的な借金や支払い義務を指す経済的な用語です。
義務は広い責任全般、債務は金銭的な返済義務という違いがあります。
義務とは?
義務とは、法律、規則、道徳、慣習などによって、人が必ず行わなければならないとされる責任や務めのことです。強制力の程度は様々ですが、社会生活を営む上で果たすべき責任として認識されています。
日本国憲法では、教育の義務、勤労の義務、納税の義務が国民の三大義務として定められています。また、親の養育義務、契約上の義務、職務上の義務など、様々な場面で義務が発生します。義務を果たさない場合、法的制裁や社会的非難を受ける可能性があります。
権利と対になる概念で、権利を享受するためには義務を果たす必要があるという考え方が一般的です。社会の秩序を保ち、円滑な人間関係を築くための基本的なルールといえます。
義務の例文
- ( 1 ) 親には子供を育てる義務があります。
- ( 2 ) 納税は国民の義務です。
- ( 3 ) 契約上の義務を果たさなければなりません。
- ( 4 ) 医師には守秘義務があります。
- ( 5 ) 投票は国民の権利であり義務でもあります。
- ( 6 ) 安全配慮義務を怠ってはいけません。
義務の会話例
債務とは?
債務とは、特定の人(債権者)に対して、一定の給付をしなければならない法的義務のことで、主に金銭の支払い義務を指します。借金、ローン、未払い代金など、経済的な負担を表す法律用語です。
債務者は債権者に対して、契約や法律に基づいて発生した債務を履行する責任があります。期限までに返済しない場合は、遅延損害金が発生したり、財産の差し押さえを受けたりする可能性があります。個人だけでなく、企業や国家も債務を負うことがあります。
債務には、金銭債務の他に、物の引き渡し債務、サービス提供債務などもありますが、一般的には金銭的な借金を指すことが多いです。健全な経済活動には適切な債務管理が不可欠です。
債務の例文
- ( 1 ) 多額の債務を抱えて困っています。
- ( 2 ) 債務を完済するまであと3年かかります。
- ( 3 ) 会社の債務超過が問題になっています。
- ( 4 ) 債務整理を弁護士に相談しました。
- ( 5 ) 住宅ローンの債務が残っています。
- ( 6 ) 債務不履行で訴えられました。
債務の会話例
義務と債務の違いまとめ
義務は法的・道徳的にしなければならない幅広い責任で、納税、教育、勤労など社会生活全般の務めを指します。必ずしも金銭に関わるものではありません。
債務は主に金銭的な返済義務で、借金やローンなど経済的な負担を指す法律用語です。債権者に対して負う具体的な支払い責任を表します。
簡単に言えば、義務は「しなければならないこと全般」、債務は「返さなければならないお金」という違いで、債務は義務の中の金銭的な部分といえます。
義務と債務の読み方
- 義務(ひらがな):ぎむ
- 義務(ローマ字):gimu
- 債務(ひらがな):さいむ
- 債務(ローマ字):saimu