【フレックスタイム制】と【裁量労働制】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

フレックスタイム制と裁量労働制の分かりやすい違い
フレックスタイム制と裁量労働制は、どちらも働き方の柔軟性を高める制度ですが、仕組みが大きく異なります。
フレックスタイム制は出退勤時刻を自由に選べますが、実際の労働時間で給与が計算されます。
裁量労働制は仕事の進め方や時間配分を自由に決められ、実際の労働時間に関わらず、みなし時間で給与が支払われます。
フレックスタイム制とは?
フレックスタイム制とは、労働者が始業・終業時刻を自主的に決定できる変形労働時間制の一つです。多くの場合、全員が勤務すべきコアタイム(例:10時〜15時)が設定され、その前後の時間帯で出退勤時刻を調整できます。
1か月などの清算期間内で所定労働時間を満たせばよく、日々の労働時間に変動があっても構いません。通勤ラッシュの回避や、プライベートとの両立がしやすいメリットがあります。
実際の労働時間を記録・管理する必要があり、時間外労働が発生した場合は割増賃金の支払い対象となります。多くの企業で導入されている人気の高い制度です。
フレックスタイム制の例文
- ( 1 ) 来月からフレックスタイム制を導入することになりました。
- ( 2 ) コアタイムは10時から15時で、その他の時間は自由に設定できます。
- ( 3 ) フレックスタイム制のおかげで、子供の送迎が楽になりました。
- ( 4 ) フレックスタイム制でも、月間の所定労働時間は守る必要があります。
- ( 5 ) 朝型の私にはフレックスタイム制がとても合っています。
- ( 6 ) フレックスタイム制の導入後、従業員満足度が向上しました。
フレックスタイム制の会話例
裁量労働制とは?
裁量労働制とは、業務の性質上、その遂行方法を労働者の裁量に委ねる必要がある業務について、労働時間の配分等を労働者自身が決定できる制度です。専門業務型と企画業務型の2種類があり、対象業務が法令で限定されています。
実際の労働時間に関わらず、労使協定で定めた時間(みなし労働時間)働いたものとして扱われ、それに基づいて給与が支払われます。研究開発やシステム設計、企画立案などの創造的な業務に適用されることが多いです。
高度な専門性や自律性が求められる一方、長時間労働になりやすいリスクもあるため、健康管理措置の実施が義務付けられています。
裁量労働制の例文
- ( 1 ) 研究開発部門では裁量労働制を採用しています。
- ( 2 ) 裁量労働制なので、成果さえ出せば働く時間は自由です。
- ( 3 ) 裁量労働制の適用には、本人の同意が必要になります。
- ( 4 ) 裁量労働制でも、深夜労働や休日労働は割増賃金の対象です。
- ( 5 ) 企画部門を裁量労働制に移行する検討を始めました。
- ( 6 ) 裁量労働制の導入により、創造的な仕事が増えました。
裁量労働制の会話例
フレックスタイム制と裁量労働制の違いまとめ
フレックスタイム制と裁量労働制は、働き方の柔軟性を提供する点では共通していますが、その本質は大きく異なります。
フレックスタイム制は「いつ働くか」の自由度を高める制度で、裁量労働制は「どう働くか」まで含めた包括的な自由度を提供する制度です。
企業は業務の性質や従業員のニーズに応じて、適切な制度を選択・導入することが重要です。
フレックスタイム制と裁量労働制の読み方
- フレックスタイム制(ひらがな):ふれっくすたいむせい
- フレックスタイム制(ローマ字):furekkusutaimusei
- 裁量労働制(ひらがな):さいりょうろうどうせい
- 裁量労働制(ローマ字):sairyouroudousei