【廃業】と【閉業】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

廃業と閉業の分かりやすい違い
廃業は、事業活動を完全に停止し、法人格を消滅させることを指します。
税務署や法務局への手続きが必要で、再開の予定はありません。一方、閉業は、一時的に事業活動を停止することを指し、将来的な再開の可能性を残しています。
廃業が事業の完全な終了であるのに対し、閉業は一時的な休止状態です。廃業では法人格が消滅しますが、閉業では法人格は維持されます。廃業は永続的で、閉業は一時的という点が大きな違いです。
廃業とは?
廃業とは、事業活動を完全に停止し、法人格を消滅させることを指します。個人事業主や法人が事業を永続的に終了する際に行われる手続きです。
廃業の理由には、経営不振、後継者不在、事業主の高齢化などがあります。廃業を決定したら、税務署、法務局、自治体などへの届出が必要となります。また、従業員の解雇手続き、取引先への通知、債権債務の整理なども行わなければなりません。廃業後は、事業を再開することはできません。
廃業は経営者にとって重大な決断であり、慎重に検討する必要があります。一方で、業績不振が続く中で廃業の決断が遅れると、債務が膨らみ、経営者の個人資産にまで影響が及ぶ可能性があります。適切なタイミングでの廃業は、経営者自身の生活再建や、新たなキャリアへの転換の機会にもなります。
廃業の例文
- ( 1 ) 長年営んできた家族経営の商店が、後継者不在のため廃業することになった。
- ( 2 ) 経営不振が続き、これ以上の事業継続は困難と判断し、廃業を決意した。
- ( 3 ) 廃業に伴い、全ての従業員に解雇通知を出さざるを得なかった。
- ( 4 ) 廃業手続きのため、税理士に相談し、必要な書類の準備を始めた。
- ( 5 ) 取引先各社に廃業の挨拶状を送付し、最後の精算を行った。
- ( 6 ) 廃業後は、長年の経験を活かして、コンサルタントとして働くことにした。
廃業の会話例
閉業とは?
閉業とは、一時的に事業活動を停止することを指し、将来的な再開の可能性を残しています。季節性のある事業や、改装、事業再構築などの理由で一時的に営業を停止する場合に用いられます。閉業中も法人格は維持され、税務署や法務局への届出は必要ありません。ただし、従業員の休業手当や、家賃などの固定費の支払いは継続する必要があります。
閉業は、経営状況を見直し、事業の再構築を図るための一時的な措置として活用されることがあります。例えば、店舗の改装や、新規事業への準備期間として閉業を選択するケースがあります。また、季節商品を扱う店舗が、オフシーズンに閉業するなども一般的です。
閉業中は、再開に向けた準備や、経営戦略の見直しなどを行うことができます。
閉業の例文
- ( 1 ) 来月から店舗の改装で2ヶ月間閉業するんだって?
- ( 2 ) 夏季限定の海の家は、シーズン終了とともに閉業した。
- ( 3 ) 経営再建のため、一時的に閉業し、事業計画の見直しを行うことにした。
- ( 4 ) インフルエンザの流行に伴い、学校が1週間の閉業を決定した。
- ( 5 ) 閉業中も従業員には休業手当を支払い、雇用を維持することにした。
- ( 6 ) 閉業期間を利用して、新メニューの開発と従業員の研修を実施する予定だ。
閉業の会話例
廃業と閉業の違いまとめ
廃業と閉業は、どちらも事業活動の停止を意味しますが、その性質と目的が大きく異なります。
廃業は事業活動を完全に終了し、法人格を消滅させる永続的な措置です。税務署や法務局への手続きが必要で、事業の再開はできません。一方、閉業は一時的に事業活動を停止する措置で、将来的な再開を前提としています。法人格は維持され、公的機関への特別な手続きは不要です。
廃業が事業の完全な終了を意味するのに対し、閉業は事業の一時的な休止状態を指します。経営者は状況に応じて適切な選択をする必要があります。
廃業と閉業の読み方
- 廃業(ひらがな):はいぎょう
- 廃業(ローマ字):haigyō
- 閉業(ひらがな):へいぎょう
- 閉業(ローマ字):heigyō