【日給】と【日当】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

日給と日当の分かりやすい違い
日給と日当は、どちらも日額で支払われる金銭ですが、その性質と用途に大きな違いがあります。
日給は労働の対価として支払われる1日分の賃金で、日当は出張や特別業務に伴う諸経費や手当です。前者は基本給与、後者は追加的な手当という違いがあります。
労務管理において、この違いを理解することは、適切な給与計算と労働条件の設定に重要です。
日給とは?
日給とは、1日を単位として計算される賃金のことで、日給制で雇用される労働者に支払われます。建設業、製造業の現場作業員、イベントスタッフ、日雇い労働者などで多く採用されています。日給月給制では、日給×出勤日数で月収が決まり、欠勤すると給与が減額されます。
日給の特徴は、労働日数に応じた明確な賃金計算、休日出勤時の割増計算の簡便性、短期雇用への適応性です。最低賃金法の適用を受け、時給換算で最低賃金を下回ってはいけません。社会保険や雇用保険の加入条件は、労働日数や労働時間により決まります。
労務管理上、日給制は出勤管理が重要で、タイムカードや出勤簿による正確な記録が必要です。有給休暇取得時は平均賃金で計算され、労働基準法の保護を受けます。
日給の例文
- ( 1 ) 建設現場の作業員として、日給15,000円で働いています。
- ( 2 ) 日給制のため、今月は祝日が多く収入が減少しました。
- ( 3 ) パートから日給制の契約社員に転換し、収入が安定しました。
- ( 4 ) 日給計算により、残業代の算出が明確になりました。
- ( 5 ) イベントスタッフの日給を、経験年数により差をつけています。
- ( 6 ) 日給月給制を採用し、勤怠管理を徹底しています。
日給の会話例
日当とは?
日当とは、出張、外勤、特別業務などに伴って支給される手当で、交通費、宿泊費、食事代などの実費弁償的な性格と、通常勤務地以外での労働に対する補償的な性格を持ちます。出張日当、外勤日当、宿泊日当など、目的別に設定されることが一般的です。
日当の特徴は、非課税枠の存在(合理的な範囲内)、就業規則や旅費規程での明確な規定、役職や出張先による金額差異です。国内出張で3,000〜5,000円、海外出張で5,000〜10,000円程度が一般的ですが、企業により大きく異なります。
経理処理では、日当は旅費交通費として処理され、適正な金額であれば損金算入可能です。ただし、過大な日当は給与として課税される可能性があるため、社会通念上妥当な金額設定が重要です。
日当の例文
- ( 1 ) 東京出張の日当として、1日5,000円が支給されます。
- ( 2 ) 海外出張時の日当は、渡航先により金額が異なります。
- ( 3 ) 宿泊を伴う出張では、宿泊日当が別途支給されます。
- ( 4 ) 日当の支給基準を見直し、役職別に金額を設定しました。
- ( 5 ) 外勤営業職には、外勤日当として日額1,000円を支給しています。
- ( 6 ) 日当の非課税限度額を超えないよう、適正な金額設定をしています。
日当の会話例
日給と日当の違いまとめ
日給と日当の根本的な違いは、支払いの性質にあります。日給は労働の対価(賃金)、日当は諸経費の補填(手当)という明確な区別があります。
税務上の扱いも異なり、日給は全額が給与所得として課税対象、日当は合理的な範囲で非課税となります。この違いは、給与計算や税務申告で重要な意味を持ちます。
実務では、日給制従業員への日当支給も可能で、基本日給に加えて出張日当が支払われるケースもあります。両者を正しく理解し、適切に運用することが必要です。
日給と日当の読み方
- 日給(ひらがな):にっきゅう
- 日給(ローマ字):nikkyuu
- 日当(ひらがな):にっとう
- 日当(ローマ字):nittou