【無期契約】と【有期契約】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

無期契約と有期契約の分かりやすい違い
無期契約と有期契約は、雇用期間の定めの有無で区別される労働契約です。
無期契約は期間の定めがなく、安定した雇用を提供します。
有期契約は契約期間が決まっており、期間満了で終了または更新されます。
無期契約とは?
無期契約(無期労働契約)とは、雇用期間の定めがない労働契約で、一般的に「正社員」と呼ばれる雇用形態です。定年まで継続雇用が前提となり、解雇には労働契約法で定められた厳格な要件が必要です。労働者にとって最も安定した雇用形態で、昇進・昇給の機会も豊富です。
2013年の労働契約法改正により、有期契約が通算5年を超えて更新された場合、労働者の申し出により無期契約に転換できる「無期転換ルール」が導入されました。これにより、非正規雇用の労働者も無期契約への道が開かれました。
「無期契約社員として採用」「無期転換権の行使」のように、期間の定めのない安定した雇用契約を表現する際に使用される言葉です。
無期契約の例文
- ( 1 ) 正社員として無期契約で入社し、定年まで働く予定です。
- ( 2 ) 無期契約への転換により、住宅ローンの審査も通りやすくなりました。
- ( 3 ) 無期契約社員は、会社の中核人材として長期的に育成されます。
- ( 4 ) 5年以上有期契約で働いたので、無期転換を申し込みました。
- ( 5 ) 無期契約でも、業績不振による整理解雇の可能性はあります。
- ( 6 ) 無期契約社員向けの充実した研修制度を用意しています。
無期契約の会話例
有期契約とは?
有期契約(有期労働契約)とは、あらかじめ雇用期間を定めた労働契約で、契約社員、パートタイマー、アルバイトなどが該当します。契約期間は原則3年以内(特定の場合は5年)で、期間満了により自動的に終了しますが、更新されることも多いです。
有期契約は企業にとって人員調整が容易で、繁忙期対応やプロジェクト単位での雇用に適しています。しかし、労働者にとっては雇用不安があり、「雇止め」のリスクもあります。契約更新の期待が生じている場合、合理的理由のない雇止めは違法となることがあります。
「1年間の有期契約」「有期契約の更新」のように、期間を定めた雇用契約を表現する際に使用される言葉です。
有期契約の例文
- ( 1 ) プロジェクト期間に合わせて、2年間の有期契約を結びました。
- ( 2 ) 有期契約の更新時に、労働条件の見直しを行います。
- ( 3 ) 有期契約でも、社会保険や有給休暇の権利は保障されています。
- ( 4 ) 3回目の契約更新で、次回は無期転換の権利が発生します。
- ( 5 ) 有期契約社員も、正社員登用試験を受けることができます。
- ( 6 ) 繁忙期対応のため、6か月の有期契約で人員を補充しました。
有期契約の会話例
無期契約と有期契約の違いまとめ
無期契約と有期契約は、労働者の雇用安定性と企業の雇用柔軟性のバランスを反映した制度です。
無期契約は長期的な人材育成と安定雇用を実現し、労働者の生活を保障します。有期契約は業務ニーズに応じた柔軟な雇用を可能にしますが、労働者保護も重要です。
両制度の特徴を理解し、適切な活用と労働者の権利保護の両立が求められます。
無期契約と有期契約の読み方
- 無期契約(ひらがな):むきけいやく
- 無期契約(ローマ字):mukikeiyaku
- 有期契約(ひらがな):ゆうきけいやく
- 有期契約(ローマ字):yuukikeiyaku