【苦痛】と【苦労】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

苦痛と苦労の分かりやすい違い
苦痛は、身体や心に感じる痛みや苦しみのことです。「激しい苦痛」「精神的苦痛」のように、耐え難い痛みや辛さを表す時に使います。医療現場でもよく使われる言葉です。
苦労は、何かを成し遂げるために努力したり、困難を乗り越えたりすることです。「子育ての苦労」「苦労して手に入れる」のように、大変な努力や経験を表します。
苦痛は痛みそのもの、苦労は努力の過程という違いがあります。
苦痛とは?
苦痛とは、身体的または精神的な痛み、苦しみを表す言葉です。病気やけがによる肉体的な痛みから、悲しみや絶望などの精神的な苦しみまで、人が感じる不快で耐え難い感覚全般を指します。
医療現場では「苦痛の緩和」「苦痛を訴える」などの形で使われ、患者の状態を表す重要な指標となります。また、「苦痛に満ちた表情」「苦痛を与える」など、他者の苦しみを表現する際にも使われます。
苦痛は避けたいものですが、人生において完全に避けることは難しく、どう向き合い、対処するかが重要です。現代医療では、痛みの管理や緩和ケアなど、苦痛を軽減する方法が発達しています。
苦痛の例文
- ( 1 ) 激しい頭痛で苦痛を感じています。
- ( 2 ) 手術後の苦痛が和らいできました。
- ( 3 ) 失恋の苦痛から立ち直れません。
- ( 4 ) 長時間の会議は苦痛でした。
- ( 5 ) 歯の治療は苦痛を伴います。
- ( 6 ) 精神的苦痛の方が辛いこともあります。
苦痛の会話例
苦労とは?
苦労とは、目的を達成するために困難や障害を乗り越えながら努力することを意味します。また、その過程で経験する大変さや辛さも含みます。「苦」は苦しい、「労」は労力を表し、努力を要する状況を示します。
「苦労して育てた」「苦労の末に成功した」など、努力の結果として何かを得る文脈でよく使われます。また、「苦労話」「苦労人」のように、経験を表す言葉としても使われ、その経験が人を成長させるという肯定的な側面もあります。
日本では「苦労は買ってでもせよ」という言葉があるように、苦労を通じて得られる経験や成長を重視する文化があります。単なる苦しみではなく、将来の糧となる価値ある経験として捉えられることが多いです。
苦労の例文
- ( 1 ) 子供三人を育てるのは苦労しました。
- ( 2 ) 苦労して貯めたお金で家を買いました。
- ( 3 ) 若い頃の苦労は買ってでもせよ。
- ( 4 ) 苦労の末、ついに夢を実現しました。
- ( 5 ) 親の苦労が今になって分かります。
- ( 6 ) 苦労話を聞かせてください。
苦労の会話例
苦痛と苦労の違いまとめ
苦痛は身体的・精神的な痛みや苦しみそのもので、避けたい不快な感覚を表します。病気や悲しみなど、耐え難い状態を指す否定的な言葉です。
苦労は困難を乗り越える努力や、その過程での大変さを表します。目的達成のための努力として、成長や達成感につながる肯定的な面もあります。
簡単に言えば、苦痛は「痛くて辛い」、苦労は「大変だけど頑張る」という違いで、苦労には前向きな意味も含まれます。
苦痛と苦労の読み方
- 苦痛(ひらがな):くつう
- 苦痛(ローマ字):kutsuu
- 苦労(ひらがな):くろう
- 苦労(ローマ字):kurou