【一致】と【符合】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

一致と符合の分かりやすい違い
一致は二つ以上のものが完全に同じである状態を指し、意見や数値などが完全に合うことを表します。符合は異なるものの間に対応関係や整合性があることを指し、偶然の一致や証拠との合致を表します。
一致は完全な同一性、符合は対応関係という違いがあり、一致の方がより厳密な合致を意味します。
一致とは?
一致とは、二つ以上の事物が完全に同じ状態になることを意味します。
「一」は一つ、「致」は至るという意味を持ち、複数のものが一つの状態に至ることを表します。意見の一致、データの一致、見解の一致など、比較対象が完全に同じになる場合に使用されます。数学では集合が完全に重なることを、会議では全員の意見が同じになることを指します。「全会一致」「満場一致」のように、完全性を強調する表現もあります。
部分的な合致ではなく、100%の合致を表す点が特徴的で、厳密性が求められる場面で重要な概念です。科学実験の結果や法的判断など、正確性が重視される分野でよく使われる用語といえるでしょう。
一致の例文
- ( 1 ) 全員の意見が一致して、計画が承認されました。
- ( 2 ) 実験結果が理論値と一致しました。
- ( 3 ) 二人の証言が完全に一致しています。
- ( 4 ) 指紋が容疑者のものと一致しました。
- ( 5 ) 彼らの利害が一致したため、協力することになりました。
- ( 6 ) 計算結果が予想と一致して安心しました。
一致の会話例
符合とは?
符合とは、二つの事柄が対応して合うこと、つじつまが合うことを意味します。
「符」は割り符、「合」は合わせるという意味を持ち、もともとは割り符の両方がぴったり合うことから生まれた言葉です。証言が事実と符合する、予想が結果と符合するなど、異なる情報源や時点のものが整合性を持つ場合に使われます。完全に同一である必要はなく、対応関係や整合性があれば符合といえます。
偶然の一致や、複数の証拠が示す方向性が同じである場合にも用いられ、推理小説などでは重要なキーワードとなります。一致よりも柔軟で、文脈的な整合性を重視する表現といえるでしょう。
符合の例文
- ( 1 ) 彼の行動は証言と符合しています。
- ( 2 ) 古文書の記述が考古学的発見と符合しました。
- ( 3 ) 複数の目撃情報が符合する点があります。
- ( 4 ) この仮説は観測データと符合します。
- ( 5 ) 夢で見た光景が現実と符合して驚きました。
- ( 6 ) 各種の証拠が符合して、真相が明らかになりました。
符合の会話例
一致と符合の違いまとめ
一致と符合は、どちらも合うことを表しますが、厳密さと適用範囲が異なります。
一致は完全に同じであることを求め、主に同種のものの比較に使われます。符合は対応関係や整合性を示し、異なる種類のものの間の関係性も表現できます。
科学的な正確さが必要な場面では一致、状況証拠や推論では符合という使い分けが適切です。
一致と符合の読み方
- 一致(ひらがな):いっち
- 一致(ローマ字):icchi
- 符合(ひらがな):ふごう
- 符合(ローマ字):fugou