【食べ物】と【食品】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

食べ物と食品の分かりやすい違い
食べ物は、人が食べることができるもの全般を指す、日常的で親しみやすい言葉です。
食品は、商品として加工・包装・販売される食べ物を指す、産業的・商業的な言葉です。
食べ物は「日常的で幅広い概念」、食品は「商業的で規格化された概念」という違いがあります。
食べ物とは?
食べ物とは、人間が食べることができる物全般を指す日常的な言葉です。野菜、果物、肉、魚などの生鮮品から、調理済みの料理、お菓子まで、口に入れて栄養とするものすべてが含まれます。「美味しい食べ物」「体に良い食べ物」など、感覚的・情緒的な表現と結びつきやすい言葉です。
食べ物という言葉は、家庭的で温かみのある印象を与え、「お母さんの作る食べ物」「故郷の食べ物」など、個人的な思い出や文化的な背景と結びつくことが多いです。また、「食べ物を大切にする」「食べ物に感謝する」など、倫理的・教育的な文脈でも使用されます。
子どもから大人まで誰もが使える親しみやすい言葉で、好き嫌いや味の感想を述べる際にも自然に使われます。「食べ物で遊ばない」「食べ物を粗末にしない」など、しつけの場面でもよく登場する言葉です。
食べ物の例文
- ( 1 ) 好きな食べ物は何ですか?
- ( 2 ) 体に良い食べ物を選んで食べるようにしています。
- ( 3 ) 子どもの嫌いな食べ物を克服させたいです。
- ( 4 ) 旅行先の食べ物を楽しみにしています。
- ( 5 ) 食べ物の好みは人それぞれですね。
- ( 6 ) 感謝の気持ちを持って食べ物をいただきます。
食べ物の会話例
食品とは?
食品とは、商品として製造・加工・包装され、流通・販売される食べ物を指す産業的な用語です。食品衛生法などの法律で規定され、安全基準や表示義務が定められています。「加工食品」「冷凍食品」「健康食品」など、商品カテゴリーを表す際に使用されます。
食品には、原材料表示、賞味期限、保存方法、栄養成分表示など、消費者に必要な情報が記載されています。食品メーカー、食品流通、食品衛生など、ビジネスや行政の分野で頻繁に使用され、品質管理や安全性が重視される専門的な側面があります。
また、「食品添加物」「食品ロス」「食品表示」など、社会的な問題や制度と関連する複合語も多く、より公的で規範的な文脈で使用されることが特徴です。スーパーやコンビニで販売される商品を指す際は、食べ物より食品という表現が適切です。
食品の例文
- ( 1 ) 食品の賞味期限を確認してから購入します。
- ( 2 ) 加工食品より、新鮮な食材を選ぶようにしています。
- ( 3 ) 食品表示をよく読んで、添加物をチェックしています。
- ( 4 ) 冷凍食品も上手に活用すれば、便利です。
- ( 5 ) 食品ロスを減らす取り組みに参加しています。
- ( 6 ) オーガニック食品に興味があります。
食品の会話例
食べ物と食品の違いまとめ
食べ物は日常的で感覚的な表現、食品は商業的で規範的な表現という違いがあります。
家庭での会話では「食べ物」、ビジネスや法律の文脈では「食品」が使われます。「おいしい食べ物」は自然ですが、「おいしい食品」はやや不自然で、「安全な食品」は自然ですが、「安全な食べ物」はあまり使われません。
両者を適切に使い分けることで、場面に応じた適切なコミュニケーションが可能になります。
食べ物と食品の読み方
- 食べ物(ひらがな):たべもの
- 食べ物(ローマ字):tabemono
- 食品(ひらがな):しょくひん
- 食品(ローマ字):shokuhin