【定額法】と【定率法】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

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定額法と定率法の分かりやすい違い

定額法と定率法は、どちらも固定資産の減価償却方法ですが、費用の計上パターンが大きく異なります。

定額法は毎年同じ金額を費用にし、定率法は最初の年ほど多く費用にします。

この違いを理解することで、企業の利益管理と税務戦略をより深く理解できます。

定額法とは?

定額法とは、固定資産の取得価額から残存価額を差し引いた金額を、耐用年数で均等に配分する減価償却方法です。例えば、1,000万円の機械(残存価額100万円、耐用年数10年)なら、毎年90万円ずつ償却します。計算が簡単で、毎期の償却費が一定のため、利益計画が立てやすい特徴があります。

金融機関の企業分析では、定額法採用企業は安定的な費用計上を重視していると評価されます。建物、構築物では定額法が一般的で、使用による価値減少が均等な資産に適しています。国際会計基準(IFRS)でも、経済的便益の消費パターンが不明な場合は定額法を推奨しています。

重要なのは、定額法により期間損益が平準化され、業績の変動を抑制できることです。特に装置産業や不動産業など、長期安定的な収益構造を持つ企業に適した方法です。

定額法の例文

  • ( 1 ) 新社屋の減価償却は定額法を採用し、30年間で均等に費用化する計画です。
  • ( 2 ) 定額法により安定的な償却費計上が可能となり、中期経営計画の精度が向上しました。
  • ( 3 ) IFRS適用に伴い、全資産を定額法に統一し、国際的な比較可能性を確保しました。
  • ( 4 ) 定額法採用により、設備投資年度の利益変動を抑制し、配当の安定性を維持しています。
  • ( 5 ) リース資産についても定額法を適用し、リース期間にわたり均等に費用配分しています。
  • ( 6 ) 定額法による減価償却費は売上高の5%で安定しており、収益との対応関係が明確です。

定額法の会話例

なぜ建物は定額法が一般的なのですか?
建物は時の経過により均等に価値が減少すると考えられ、また税法上も定額法に限定されているためです。
定率法の方が有利と聞きましたが本当ですか?
初期の節税効果は確かにありますが、トータルの償却額は同じです。資金繰りとのバランスで判断すべきです。
償却方法は自由に変更できますか?
原則として継続適用が必要で、変更には合理的な理由と監査法人の同意が必要です。安易な変更は避けるべきです。

定率法とは?

定率法とは、固定資産の期首帳簿価額に一定の償却率を乗じて減価償却費を計算する方法です。例えば、1,000万円の設備に償却率20%を適用すると、初年度200万円、2年度160万円と、年々償却額が減少します。初期に多額の償却費を計上できるため、投資回収を早期化できます。

税務戦略上、定率法は有利とされています。初期の償却費が大きいため、法人税の支払いを繰り延べる効果があり、キャッシュフローの改善に寄与します。ただし、2012年4月以降取得の資産は200%定率法に変更され、従来より償却速度が緩やかになりました。

特に注目すべきは、技術革新の速い資産(IT機器、産業用ロボット等)では、経済的実態に即した償却方法であることです。銀行の融資審査でも、適切な償却方法の選択は経営判断力の表れとして評価されます。

定率法の例文

  • ( 1 ) 生産設備は定率法を採用し、初期の償却費増加による節税メリットを享受しています。
  • ( 2 ) 定率法により、設備投資後3年間で取得価額の60%以上を償却する計画です。
  • ( 3 ) 技術的陳腐化の速いIT機器は定率法とし、経済実態に即した会計処理を行っています。
  • ( 4 ) 定率法から定額法への変更により、当期利益が15%増加する見込みです。
  • ( 5 ) 税制改正に対応し、200%定率法を適切に適用して償却計算を行っています。
  • ( 6 ) 定率法の採用により、投資回収期間の短縮とROI向上を実現しました。

定率法の会話例

定額法と定率法を併用できますか?
資産の種類ごとに使い分けることは可能です。多くの企業が建物は定額法、機械は定率法としています。
国際会計基準では定率法は使えないのですか?
使用できますが、資産の経済的便益の消費パターンを反映する必要があり、定額法が選択されることが多いです。
中小企業でも償却方法の選択は重要ですか?
非常に重要です。特に設備投資が多い企業では、償却方法により資金繰りが大きく変わります。

定額法と定率法の違いまとめ

定額法と定率法の本質的な違いは、費用配分の時間的パターンです。定額法は毎期一定で予測可能性が高く、定率法は前倒しで節税効果が期待できます。選択基準は、資産の使用実態、財務戦略、税務戦略を総合的に勘案します。

同一企業でも資産種類により使い分けることが可能で、建物は定額法、機械は定率法という組み合わせも一般的です。

財務分析では、償却方法の変更は利益操作の可能性を示唆するため、注意が必要です。適切な方法選択は、企業の実態を正しく表す財務報告の基礎となります。

定額法と定率法の読み方

  • 定額法(ひらがな):ていがくほう
  • 定額法(ローマ字):teigakuhou
  • 定率法(ひらがな):ていりつほう
  • 定率法(ローマ字):teiritsuhou
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