【職責】と【職務】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

職責と職務の分かりやすい違い
職責は、ある役職や地位に伴う責任や義務を指す。その役割を果たすために求められる心構えや覚悟を表す概念である。
職務は、ある役職や地位に与えられた具体的な仕事やタスクを指す。日常的に行う業務や作業を表す概念である。職責が抽象的で心構えに重きを置くのに対し、職務は具体的で行動に重きを置く。
職責は「何をすべきか」を、職務は「何をするか」を示していると言える。
職責とは?
職責とは、ある役職や地位に伴う責任や義務を指す概念である。リーダーや管理職、専門職などの立場に就くと、その役割に応じた職責を負うことになる。
部下の育成や業績管理、コンプライアンスの徹底、クライアントとの信頼関係の構築などが、管理職の職責として求められる。職責は、単なる仕事の遂行を超えて、組織の目標達成や価値創造に貢献することを要求する。
高い倫理観やリーダーシップ、専門性が不可欠とされる。職責を全うするには、自己研鑽と使命感を持ち続けることが重要だ。職責は、役職や地位に伴う重圧でもあるが、自己実現や社会貢献の機会でもある。
職責の例文
- ( 1 ) 部長の職責は、部門の業績向上と人材育成にある。
- ( 2 ) プロジェクトリーダーの職責は、メンバーをまとめ、目標を達成することだ。
- ( 3 ) 営業担当者の職責は、顧客のニーズを把握し、信頼関係を構築することである。
- ( 4 ) 医師の職責は、患者の健康を守り、生命を尊重することだ。
- ( 5 ) 教師の職責は、子供たちの可能性を引き出し、健全な成長を支援することにある。
- ( 6 ) 社長の職責は、会社の将来ビジョンを示し、持続的な成長を実現することだ。
職責の会話例
職務とは?
職務とは、ある役職や地位に与えられた具体的な仕事やタスクを指す概念である。職務は、日常的に行う業務や作業を表し、ジョブディスクリプションやマニュアルなどで明文化されていることが多い。
経理担当者の職務には、仕訳作業や決算処理、財務諸表の作成などが含まれる。営業担当者の職務には、顧客訪問や商品説明、受注処理などが含まれる。
職務は、組織の分業体制の中で、各個人に割り当てられた役割と責任を示している。職務を遂行するには、専門知識やスキル、経験が求められる。職務は、職責を果たすための具体的な手段であり、日々の仕事の積み重ねが、組織の目標達成につながっていく。
職務の例文
- ( 1 ) 経理の職務は、正確性と速報性が求められますね。
- ( 2 ) 営業担当者の職務は、顧客開拓と受注獲得だ。
- ( 3 ) 人事担当者の職務は、採用活動と労務管理である。
- ( 4 ) 総務担当者の職務は、オフィス管理と社内イベントの運営だ。
- ( 5 ) エンジニアの職務は、製品の設計と開発である。
- ( 6 ) マーケターの職務は、市場調査と販促企画だ。
職務の会話例
職責と職務の違いまとめ
職責と職務は、どちらも役職や地位に伴う役割を表す概念だが、その性質と重点が異なる。職責は、ある役割を果たすために求められる責任や義務、心構えを指し、抽象的で精神的な側面を重視する。
リーダーシップや倫理観、使命感などが、職責の本質である。一方、職務は、ある役割に与えられた具体的な仕事やタスクを指し、実務的で行動的な側面を重視する。専門知識やスキル、経験などが、職務遂行の基盤となる。職責は「何をすべきか」を示し、職務は「何をするか」を示していると言える。
両者は表裏一体の関係にあり、職責を職務として具現化し、職務の積み重ねで職責を果たしていくことが求められる。
職責と職務の読み方
- 職責(ひらがな):しょくせき
- 職責(ローマ字):shokuseki
- 職務(ひらがな):しょくむ
- 職務(ローマ字):shokumu