【利益】と【収益】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

利益と収益の分かりやすい違い
利益と収益は、どちらも企業の業績を示しますが、計算方法が異なります。
収益は企業が得た収入の総額で、売上高などを指します。
利益は収益から費用を引いた残りで、実際の儲けを表します。
利益とは?
利益とは、企業が事業活動を通じて得た収益から、それに要した費用を差し引いた残額です。売上総利益(粗利)、営業利益、経常利益、当期純利益など、段階的に計算される複数の利益概念があります。企業の収益性や経営効率を測る最も重要な指標で、株主への配当原資にもなります。
利益は企業価値の源泉であり、持続的な成長のためには適正な利益の確保が不可欠です。利益率(利益÷売上高)は業界や企業規模により異なりますが、同業他社との比較により経営効率を評価できます。赤字(マイナスの利益)が続くと、企業の存続が危ぶまれます。
「営業利益を確保する」「利益率を改善する」のように、企業の儲けを表現する際に使用される言葉です。
利益の例文
- ( 1 ) 今期の営業利益は前年比20%増加し、過去最高を更新しました。
- ( 2 ) 原材料費の高騰により、利益率が3ポイント低下しています。
- ( 3 ) 新規事業の黒字化により、全社の利益に貢献し始めました。
- ( 4 ) 四半期ごとの利益目標を設定し、進捗管理を徹底しています。
- ( 5 ) 利益の一部を研究開発に再投資し、将来の成長に備えます。
- ( 6 ) 連結純利益は100億円となり、株主への増配を実施します。
利益の会話例
収益とは?
収益とは、企業が商品やサービスの提供、資産の運用などの事業活動から得る収入の総額を指します。売上高、営業収益、受取利息、配当金収入など、あらゆる収入源が含まれます。損益計算書の最上段に記載され、企業規模や事業活動の大きさを示す指標となります。
収益は費用を差し引く前の総額であるため、収益が大きくても利益が出ているとは限りません。収益の安定性、成長性、多様性などが企業評価の重要な要素となります。会計基準により、収益認識のタイミングや方法が定められています。
「収益を拡大する」「安定収益を確保する」のように、企業の収入全体を表現する際に使用される言葉です。
収益の例文
- ( 1 ) 新サービスの好調により、今期の収益は1,000億円を突破しました。
- ( 2 ) 収益の多角化を進め、特定事業への依存度を下げています。
- ( 3 ) 海外事業の収益貢献度が全体の30%まで拡大しました。
- ( 4 ) サブスクリプションモデルにより、安定的な収益基盤を構築。
- ( 5 ) M&Aにより、来期の収益は50%増加する見込みです。
- ( 6 ) 為替変動により、海外収益の円換算額が増加しました。
収益の会話例
利益と収益の違いまとめ
利益と収益は、企業の財務を理解する上で欠かせない基本概念ですが、明確な違いがあります。
収益は企業活動から得られる収入の総額で、事業規模を示します。利益は収益から費用を引いた純額で、経営の効率性と収益性を示します。
高収益でも高コストなら利益は少なく、収益と利益の両面から企業を評価することが重要です。
利益と収益の読み方
- 利益(ひらがな):りえき
- 利益(ローマ字):rieki
- 収益(ひらがな):しゅうえき
- 収益(ローマ字):shuueki