【年俸】と【年収】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

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年俸と年収の分かりやすい違い

年俸と年収は、どちらも1年間の収入を表しますが、その性質と内容が異なります。

年俸は、雇用契約で1年分の給与額をあらかじめ決めた金額です。例えば年俸600万円と契約したら、それを12分割して毎月支払われます。年収は、実際に1年間で受け取った収入の総額で、基本給、残業代、賞与、各種手当などすべてを含みます。

つまり、年俸は契約で決めた固定額、年収は実際に受け取った総額という違いがあります。

年俸とは?

年俸とは、1年間の給与総額を雇用契約時に定め、それを分割して支払う給与体系です。プロスポーツ選手、外資系企業、管理職、専門職などで採用されることが多く、年俸制として運用されます。年俸額には基本給相当分が含まれ、通常は12分割または14-16分割(賞与相当分を別月に支給)して毎月支払われます。

年俸制の特徴は、成果や能力に基づいて年単位で給与が決定されることです。年俸には残業代が含まれないことが多いですが、管理監督者以外は労働基準法上、時間外手当の支払い義務があります。年俸の改定は通常年1回で、前年の成果や市場価値を考慮して決定されます。

年俸制のメリットは、年間収入が予測しやすいこと、成果が給与に反映されやすいことです。デメリットは、残業代が出ない場合があること、年度途中での昇給が難しいことなどがあります。

年俸の例文

  • ( 1 ) 来年度の年俸を650万円で更改することになりました。
  • ( 2 ) 年俸制導入により、成果に応じた処遇が可能になりました。
  • ( 3 ) 年俸1000万円の条件で、ヘッドハンティングのオファーを受けました。
  • ( 4 ) 年俸を16分割し、夏と冬に2か月分ずつ上乗せして支給しています。
  • ( 5 ) 管理職は年俸制のため、残業代は支給されません。
  • ( 6 ) 年俸交渉で、前年の実績をアピールし、50万円アップを勝ち取りました。

年俸の会話例

部長、年俸制と月給制、どちらが有利でしょうか?
一概には言えません。年俸制は成果次第で高収入も可能ですが、月給制は賞与や残業代で年収が増える可能性があります。
年俸600万円と聞いていたのに、年収は550万円でした。なぜですか?
年俸は契約額ですが、欠勤控除や社会保険料の変動などで、実際の年収は変わることがあります。
年収を聞かれた時、手取りと額面どちらを答えるべきですか?
通常は額面(税込み)年収を答えます。手取りは個人の事情で変わるため、比較の基準になりにくいです。

年収とは?

年収とは、1年間に個人が得たすべての収入の総額を指します。会社員の場合、基本給、残業代、賞与、各種手当(住宅手当、家族手当、通勤手当など)をすべて含めた税込み金額です。源泉徴収票の支払金額欄に記載される金額が年収にあたります。自営業者の場合は、事業収入から必要経費を引く前の売上高を指すこともあります。

年収は、住宅ローンの審査、クレジットカードの申込み、転職活動での希望条件提示など、様々な場面で使用される重要な指標です。額面年収は税金や社会保険料を引く前の総支給額、手取り年収は実際に受け取る金額を指します。一般的に年収という場合は額面年収を指します。

年収の構成要素を理解することは、自身の経済状況を把握する上で重要です。また、年収は職種、業界、地域、経験年数により大きく異なるため、転職時には市場価値を踏まえた適切な年収交渉が必要となります。

年収の例文

  • ( 1 ) 昨年の年収は、残業代込みで720万円でした。
  • ( 2 ) 年収証明書を提出して、住宅ローンの審査を受けています。
  • ( 3 ) 転職により、年収が100万円アップする見込みです。
  • ( 4 ) 源泉徴収票で正確な年収を確認することができます。
  • ( 5 ) 副業収入も含めると、年収は800万円を超えています。
  • ( 6 ) 年収の3分の1までが、賃貸物件の家賃目安とされています。

年収の会話例

年俸制なのに残業代を請求できますか?
管理監督者でなければ、年俸制でも残業代の支払い義務があります。契約内容を確認してください。
転職で年収アップを狙っていますが、年俸制の会社は避けるべきですか?
年俸制でも高年収は可能です。重要なのは、総額と労働条件のバランスを見ることです。
年収が下がっても、年俸制の方が安定していますか?
年俸制は金額が固定で予測しやすいですが、業績連動の要素が強い場合もあります。会社により異なります。

年俸と年収の違いまとめ

年俸と年収の違いを理解することは、雇用契約や転職活動において重要です。年俸は契約上の固定額、年収は実際の受取総額という基本的な違いを押さえることが大切です。

実務では、年俸制の社員でも残業代が発生すれば年収は年俸を上回ります。逆に、月給制でも賞与がなければ年収は月給×12に近い金額となります。転職時には、年俸制か月給制か、残業代や賞与の有無を確認することが重要です。

また、年俸は事前に決まっているため収入が安定しますが、年収は変動要素が多いという特徴もあります。ライフプランを立てる際は、どちらの給与体系が自分に合っているか検討することが大切です。

年俸と年収の読み方

  • 年俸(ひらがな):ねんぽう
  • 年俸(ローマ字):nennpou
  • 年収(ひらがな):ねんしゅう
  • 年収(ローマ字):nennshuu
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