【手話通訳士】と【手話通訳者】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

手話通訳士と手話通訳者の分かりやすい違い
手話通訳士と手話通訳者は、どちらも聴覚障害者と聴者の間で手話通訳を行う仕事ですが、資格の有無が大きく異なります。
手話通訳士は、国が認めた試験に合格した専門資格を持つ人で、裁判や医療などの重要な場面で通訳ができます。
一方、手話通訳者は資格の有無に関わらず、手話通訳を行う人全般を指す広い意味の言葉です。
手話通訳士とは?
手話通訳士とは、厚生労働大臣が認定する公的資格を持つ手話通訳の専門職です。聴覚障害者の人権と情報保障の観点から、高度な手話技術と通訳倫理を身につけ、裁判、医療、行政手続きなど、正確性が求められる場面で活躍します。手話通訳技能認定試験(手話通訳士試験)に合格することで資格を取得できます。
手話通訳士になるには、手話の習得に加え、日本語力、一般教養、通訳理論、聴覚障害者の生活と福祉などの幅広い知識が必要です。試験は学科と実技があり、合格率は10-20%程度と難関です。都道府県の登録を受けて活動します。
行政機関、医療機関、教育機関、企業などで正職員として雇用されるケースが増えています。フリーランスとして活動する人も多く、時給3,000-5,000円程度の報酬が一般的です。障害者差別解消法により需要は拡大しています。
手話通訳士の例文
- ( 1 ) 手話通訳士として、裁判所での法廷通訳を担当しています。
- ( 2 ) 医療機関専属の手話通訳士として、診察時の正確な通訳を心がけています。
- ( 3 ) 手話通訳士の資格を活かし、企業の障害者雇用支援に携わっています。
- ( 4 ) フリーランスの手話通訳士として、様々な現場で専門的な通訳を提供しています。
- ( 5 ) 手話通訳士として、通訳技術向上のための研修会講師も務めています。
- ( 6 ) 行政機関の手話通訳士として、窓口での住民サービスに従事しています。
手話通訳士の会話例
手話通訳者とは?
手話通訳者とは、資格の有無に関わらず手話通訳を行う人の総称です。地域の手話サークルやボランティア活動、福祉施設、企業などで、聴覚障害者のコミュニケーション支援を行います。手話通訳士資格を持たない人でも、都道府県認定の手話通訳者や市町村登録の手話奉仕員として活動できます。
手話通訳者になるには、手話講習会や養成講座で学ぶのが一般的です。初級から上級まで段階的に技術を習得し、地域のニーズに応じて活動します。手話通訳士を目指す人の多くは、まず手話通訳者として経験を積みます。
活動の場は、地域の福祉イベント、学校行事、日常的な買い物や銀行での手続き支援など多岐にわたります。ボランティアとして無償で活動する人も多いですが、自治体の派遣事業では時給1,000-2,000円程度の謝礼が支払われることもあります。
手話通訳者の例文
- ( 1 ) 地域の手話通訳者として、買い物や銀行での手続きをサポートしています。
- ( 2 ) ボランティアの手話通訳者として、地域イベントで活動しています。
- ( 3 ) 手話通訳者として経験を積みながら、手話通訳士試験合格を目指しています。
- ( 4 ) 企業内手話通訳者として、聴覚障害のある社員の業務支援を行っています。
- ( 5 ) 登録手話通訳者として、市の派遣事業で様々な場面で通訳しています。
- ( 6 ) 手話通訳者から始めて、今では手話講習会の講師も担当しています。
手話通訳者の会話例
手話通訳士と手話通訳者の違いまとめ
手話通訳士と手話通訳者は、手話通訳における資格と専門性の違いを表す言葉です。
手話通訳士は国家認定資格を持つプロフェッショナル、手話通訳者は資格を問わず手話通訳を行う人全般を指します。
重要な場面では手話通訳士が求められますが、日常的な支援では手話通訳者も重要な役割を果たしています。どちらも聴覚障害者の社会参加に欠かせない存在で、まず手話通訳者として活動し、経験を積んで手話通訳士を目指すのが一般的なキャリアパスです。
手話通訳士と手話通訳者の読み方
- 手話通訳士(ひらがな):しゅわつうやくし
- 手話通訳士(ローマ字):shuwatsuuyakushi
- 手話通訳者(ひらがな):しゅわつうやくしゃ
- 手話通訳者(ローマ字):shuwa tsuyakusha