【逃す】と【逸する】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

逃すと逸するの分かりやすい違い
逃すは、捕まえられるものや得られる機会を失うことです。「魚を逃す」「チャンスを逃す」「電車を逃す」のように、手に入れられたはずのものを失う時に使う日常的な表現です。
逸するは、大切な機会や適切な時期を失うことを表す、やや硬い表現です。「好機を逸する」「時期を逸する」のように、重要な機会を失う場合に使われる文語的な言葉です。
逃すは日常的で幅広く使える、逸するは文語的で限定的という違いがあります。
逃すとは?
逃すとは、捕まえることができたもの、得ることができた機会などを、何らかの理由で失ってしまうことを表す動詞です。物理的なものから抽象的な機会まで、幅広い対象に使える日常的な言葉です。
「犯人を逃す」「締切を逃す」「バスを逃す」など、具体的な対象から時間的なものまで様々な場面で使われます。また「聞き逃す」「見逃す」のように複合動詞としても多用され、うっかりミスや不注意による失敗を表現することも多いです。
逃すという行為は後悔を伴うことが多く、「逃した魚は大きい」ということわざもあります。日常会話で頻繁に使われ、失敗や機会損失を表現する最も一般的な言葉の一つです。
逃すの例文
- ( 1 ) 最後の電車を逃してしまいました。
- ( 2 ) 大切な約束を聞き逃していました。
- ( 3 ) 千載一遇のチャンスを逃すな。
- ( 4 ) 犯人を逃してしまい、悔やまれます。
- ( 5 ) セールの期間を逃してしまいました。
- ( 6 ) 彼女の表情の変化を見逃しませんでした。
逃すの会話例
逸するとは?
逸するとは、貴重な機会や適切な時期を失うことを表す、やや文語的で格調高い表現です。「逸」には「それる」「外れる」という意味があり、本来得られるべきものから外れてしまうことを示します。
主に「機会を逸する」「好機を逸する」「時期を逸する」など、重要な機会やタイミングを失う場合に使われます。単なる失敗ではなく、取り返しのつかない重要な機会を失うという深刻なニュアンスを含んでいます。
ビジネス文書、論文、新聞記事など、改まった文章で使われることが多く、日常会話ではあまり使われません。「逃す」より重々しく、失った機会の重要性を強調する効果があります。知的で教養のある表現として認識されています。
逸するの例文
- ( 1 ) このままでは好機を逸することになります。
- ( 2 ) 適切な時期を逸してしまいました。
- ( 3 ) 結婚の機会を逸し続けています。
- ( 4 ) 投資のタイミングを逸した感があります。
- ( 5 ) 発表の機を逸してはならない。
- ( 6 ) 改革の時期を逸すると取り返しがつきません。
逸するの会話例
逃すと逸するの違いまとめ
逃すは日常的に使われる一般的な表現で、物理的なものから機会まで幅広く使えます。「電車を逃す」「チャンスを逃す」など、身近な失敗を表現します。
逸するは文語的で格調高い表現で、重要な機会や時期を失う場合に限定して使われます。「好機を逸する」など、取り返しのつかない重大な機会損失を表します。
簡単に言えば、逃すは「うっかり失う」、逸するは「重要な機会を失う」という違いで、日常性と重要度が異なります。
逃すと逸するの読み方
- 逃す(ひらがな):のがす
- 逃す(ローマ字):nogasu
- 逸する(ひらがな):いっする
- 逸する(ローマ字):issuru