【KGI】と【KPI】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

KGIとKPIの分かりやすい違い
KGIとKPIは、どちらも目標管理の重要な指標ですが、その役割と測定対象に大きな違いがあります。
KGIは最終的に達成すべきゴールを数値化した指標で、KPIはそのゴールに至るプロセスを管理する指標です。KGIはどこに向かうか、KPIはどう進んでいるかを示します。
経営管理において、この違いを理解することは、効果的な目標設定と進捗管理に不可欠です。
KGIとは?
KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)とは、組織や事業が最終的に達成すべき目標を定量的に示した指標です。売上高、利益額、市場シェア、顧客満足度など、事業の成功を測る最終成果指標として設定されます。通常、年度単位や中期経営計画の期間で設定され、組織全体の方向性を示します。
KGIの特徴は、明確性、測定可能性、達成可能性、関連性、期限設定(SMART原則)を満たすことです。例えば3年後に売上高100億円達成営業利益率15%の実現など、具体的な数値目標として表現されます。KGIは組織の北極星として、全ての活動の最終到達点を示します。
効果的なKGI設定には、経営ビジョンとの整合性、市場環境の分析、組織能力の評価が必要です。野心的でありながら現実的な目標設定が、組織のモチベーション向上と持続的成長につながります。
KGIの例文
- ( 1 ) 今期のKGIとして、売上高50億円、営業利益率12%を設定しました。
- ( 2 ) 中期経営計画のKGIは、3年後の時価総額1,000億円です。
- ( 3 ) 顧客満足度90%以上というKGIに向けて、全社一丸となって取り組んでいます。
- ( 4 ) KGI達成に向けた進捗を四半期ごとにレビューしています。
- ( 5 ) 市場シェア30%というKGIは、業界トップを目指す明確な目標です。
- ( 6 ) 各事業部のKGIを合算し、全社KGIとの整合性を確認しました。
KGIの会話例
KPIとは?
KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)とは、KGI達成に向けた進捗を測定する中間指標です。日次、週次、月次など短期間で測定可能で、現場の活動と直結した指標を設定します。新規顧客獲得数、Webサイト訪問数、リピート率、生産性指標などが代表例です。
KPIの特徴は、先行指標であること、アクションにつながること、頻繁に測定可能なことです。KGIが結果を示すのに対し、KPIはプロセスを管理します。適切なKPI設定により、目標達成への軌道修正が可能となり、PDCAサイクルを効果的に回すことができます。
KPI管理では、指標の数を絞り込むこと(通常3-5個)、因果関係の明確化、定期的な見直しが重要です。また、部門や階層に応じたKPIツリーの構築により、組織全体の目標と個人の活動を連動させることができます。
KPIの例文
- ( 1 ) 営業部門のKPIとして、月間アポイント獲得数100件を設定しています。
- ( 2 ) Webマーケティングの KPIは、月間リード獲得数500件です。
- ( 3 ) 製造部門では、不良率0.1%以下をKPIとして品質改善に取り組んでいます。
- ( 4 ) カスタマーサクセスのKPIに、解約率3%以下を設定しました。
- ( 5 ) 週次でKPIをモニタリングし、必要に応じて施策を修正しています。
- ( 6 ) リモートワーク下でも、KPI管理により生産性を維持できています。
KPIの会話例
KGIとKPIの違いまとめ
KGIとKPIの本質的な違いは、時間軸と管理レベルにあります。KGIは最終到達点を示す遅行指標、KPIは途中経過を示す先行指標という関係です。
設定方法も異なり、KGIはトップダウンで経営層が設定し、KPIは現場の活動に基づいてボトムアップ的に設定されることが多いです。売上100億円(KGI)を達成するための月間新規開拓50件(KPI)という階層構造になります。
実務では、KGIから逆算してKPIを設定し、両者の因果関係を明確にすることが成功の鍵です。KPIの達成がKGIの達成につながる論理的な関連性の構築が、効果的な目標管理の基盤となります。
KGIとKPIの読み方
- KGI(ひらがな):けーじーあい
- KGI(ローマ字):ke-ji-ai
- KPI(ひらがな):けーぴーあい
- KPI(ローマ字):ke-pi-ai