【派遣】と【請負】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

派遣と請負の分かりやすい違い
派遣と請負は、どちらも外部の人に仕事を頼む方法ですが、命令の仕方が違います。
派遣は、派遣された人に直接仕事の指示を出せます。請負は、仕事を丸ごと任せて、完成品をもらう方法で、働く人には直接指示できません。
派遣は人を借りる、請負は仕事を頼むという違いがあります。
派遣とは?
派遣とは、派遣会社(派遣元)と雇用契約を結んだ労働者が、派遣先企業で就業する労働形態です。
派遣先企業が派遣労働者に対して直接業務指示を行い、勤怠管理も派遣先が実施します。派遣労働者は派遣先の指揮命令下で働きますが、雇用関係は派遣元にあります。労働者派遣法により、同一組織での派遣期間は原則3年までと制限されています。事務職、技術職、専門職など幅広い職種で活用され、人材の需給調整機能を果たしています。
派遣先は労働力を柔軟に確保でき、派遣労働者は様々な職場で経験を積めるメリットがあります。
派遣の例文
- ( 1 ) 派遣社員を受け入れ、自社の業務フローに従って働いてもらっています。
- ( 2 ) 派遣契約に基づき、日々の業務指示は当社が直接行っています。
- ( 3 ) 派遣期間の3年制限に対応するため、直接雇用を検討しています。
- ( 4 ) 優秀な派遣社員を正社員として採用しました。
- ( 5 ) 派遣先管理台帳を作成し、適正な労務管理を行っています。
- ( 6 ) 派遣労働者の安全衛生管理は、派遣先の責任です。
派遣の会話例
請負とは?
請負とは、請負業者が仕事の完成を約束し、注文者から独立して業務を遂行する契約形態です。
請負業者が労働者への指揮命令権を持ち、作業方法や労働時間の管理も請負業者が行います。注文者は請負業者の労働者に直接指示することはできず、仕様書や契約書に基づいて成果物を受け取ります。製造業の生産ライン、システム開発、清掃業務、警備業務などで広く活用されています。請負業者は完成責任を負い、瑕疵があれば修正義務があります。
独立性が保たれていない場合は偽装請負となり、法令違反となるため、適正な運用が求められます。
請負の例文
- ( 1 ) システム開発を請負契約で外注し、納期までに完成してもらいます。
- ( 2 ) 請負業者の作業員への指示は、請負業者の責任者を通じて行います。
- ( 3 ) 請負契約では、成果物の品質保証が重要なポイントです。
- ( 4 ) 製造ラインの一部を請負に出し、生産効率が向上しました。
- ( 5 ) 請負業者の独立性を確保し、偽装請負を防いでいます。
- ( 6 ) 請負契約の場合、労災保険は請負業者が加入します。
請負の会話例
派遣と請負の違いまとめ
派遣と請負は、指揮命令権と業務遂行の独立性において根本的に異なります。
派遣は労働力の提供で派遣先が指揮命令、請負は仕事の完成を目的とし請負業者が指揮命令という違いがあります。偽装請負を避けるため、この違いを明確に理解し、適切に運用することが重要です。
企業は業務内容に応じて、適切な契約形態を選択する必要があります。
派遣と請負の読み方
- 派遣(ひらがな):haken
- 派遣(ローマ字):haken
- 請負(ひらがな):ukeoi
- 請負(ローマ字):ukeoi