【享受】と【受容】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

享受と受容の分かりやすい違い
「享受」は利益や恩恵を受けて楽しむことを意味し、主に良いものを積極的に受け取り味わうことを表します。一方「受容」は良し悪しに関わらず物事をありのまま受け入れることを指し、心理的な受け入れや認めることを含みます。
「享受」は楽しむ要素が強く、「受容」は受け入れる姿勢を重視します。前者は恩恵や権利など肯定的なものに、後者は現実や他者の意見など幅広い対象に使われる違いがあります。
享受とは?
「享受」は、恩恵、利益、権利、文化的なものなどを受けて、それを楽しんだり味わったりすることを表す言葉です。
「享」には「受ける、楽しむ」という意味があり、単に受け取るだけでなく、それを積極的に楽しみ、満喫するニュアンスが含まれます。主に良いもの、価値あるもの、恵みなどポジティブな対象に対して使われます。「権利を享受する」「文化を享受する」「平和を享受する」など、社会的・文化的な文脈でよく用いられ、やや硬い文章語として使われることが多いです。
受け身的に与えられるものを受け取るというより、それを自分のものとして積極的に活用し、その恩恵を十分に味わうという能動的な要素を含んでいます。
享受の例文
- ( 1 ) 市民は平和を享受している
- ( 2 ) 権利を享受することができる
- ( 3 ) 自由を享受する社会
- ( 4 ) 現実を受容することから始まる
- ( 5 ) 自己受容が大切だ
- ( 6 ) 変化を受容する柔軟性
享受の会話例
受容とは?
「受容」は、物事、状況、他者の意見や感情などを、そのまま受け入れることを表す言葉です。
良い悪いの判断を加えず、抵抗せずに受け入れる姿勢を指します。心理学用語としても使われ、自己受容、他者受容など、ありのままを認めて受け入れることを意味します。必ずしも好ましいものだけでなく、困難な現実や否定的な感情も含めて受け入れることを表現できます。「現実を受容する」「多様性を受容する」「批判を受容する」など、幅広い対象に使われます。カウンセリングや教育の分野では特に重要な概念とされ、成長や癒しのプロセスに欠かせない態度として認識されています。
受動的でありながら、意識的で成熟した対応を示す言葉です。
受容の例文
- ( 1 ) 芸術を享受する喜び
- ( 2 ) 豊かな文化を享受する時代
- ( 3 ) 技術の恩恵を享受している
- ( 4 ) 多様な価値観を受容する
- ( 5 ) 批判を受容する姿勢
- ( 6 ) 他者を受容する心の広さ
受容の会話例
享受と受容の違いまとめ
「享受」と「受容」は、受け取るという点では共通しますが、その性質が大きく異なります。
「享受」は主に良いものを積極的に受けて楽しむことを指し、喜びや満足感を伴います。一方「受容」は良し悪しに関わらずありのまま受け入れることで、中立的または受動的な姿勢を示します。「享受」は恩恵や権利など肯定的対象に、「受容」は現実や多様性など幅広い対象に使われます。
文体としては両方とも硬めですが、「享受」の方がより文語的です。
享受と受容の読み方
- 享受(ひらがな):きょうじゅ
- 享受(ローマ字):kyouju
- 受容(ひらがな):じゅよう
- 受容(ローマ字):juyou