【惹起】と【誘起】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

惹起と誘起の分かりやすい違い
惹起と誘起は、どちらも何かを引き起こすことを表す言葉ですが、その起こし方が違います。
惹起は、強く引き起こす、注意や興味を強く引くという意味です。じゃっきと読み、問題や議論などを強く引き起こす時に使います。
誘起は、誘い出すように引き起こすという意味です。ゆうきと読み、ある条件や刺激によって反応が起きることを表します。
惹起とは?
惹起は、ある事象や状況が強い力で何かを引き起こすことを表す言葉です。惹には引きつけるという意味があり、注意や関心、問題などを強く引き起こす場合に使われます。
主に、社会問題、議論、反響などを引き起こす文脈で使用され、問題を惹起する議論を惹起するのように用います。引き起こされるものは、多くの場合、重要性や影響力を持つ事柄です。
フォーマルな文章や学術的な文脈で使われることが多く、日常会話ではあまり使用されません。強い因果関係や必然性を示唆する、やや硬い表現として認識されています。
惹起の例文
- ( 1 ) 彼の発言が大きな議論を惹起した。
- ( 2 ) この事件は社会問題を惹起する可能性がある。
- ( 3 ) 新政策が国民の関心を惹起している。
- ( 4 ) 不適切な報道が誤解を惹起してしまった。
- ( 5 ) 環境破壊が深刻な問題を惹起している。
- ( 6 ) その研究結果は学会で反響を惹起した。
惹起の会話例
誘起とは?
誘起は、ある刺激や条件によって、反応や現象が誘い出されることを表す言葉です。誘には誘う、導くという意味があり、徐々に引き出すニュアンスを持ちます。
科学や医学の分野でよく使われ、アレルギー反応を誘起する電流を誘起するのように、特定の条件下で起こる反応を表現します。また、心理学では感情を誘起するなど、内的な反応にも使用されます。
誘起は、直接的な原因というより、きっかけや条件となって何かを引き出すという意味合いが強く、プロセスや メカニズムを重視する文脈で用いられることが特徴です。
誘起の例文
- ( 1 ) 特定の食品がアレルギー反応を誘起する。
- ( 2 ) 磁場の変化が電流を誘起する現象を観察した。
- ( 3 ) ストレスが様々な身体症状を誘起することがある。
- ( 4 ) この薬剤は眠気を誘起する可能性があります。
- ( 5 ) 光刺激が特定の神経反応を誘起した。
- ( 6 ) 温度変化が化学反応を誘起する条件となった。
誘起の会話例
惹起と誘起の違いまとめ
惹起と誘起は、引き起こし方の強度と過程において異なります。
惹起は強い力で直接的に引き起こすことを表し、誘起は条件や刺激によって徐々に引き出すことを表します。惹起は即座の反応、誘起は段階的な反応を示唆します。
社会的な問題には惹起、科学的な現象には誘起を使うことが多く、分野や文脈に応じた使い分けが重要です。
惹起と誘起の読み方
- 惹起(ひらがな):じゃっき
- 惹起(ローマ字):jakki
- 誘起(ひらがな):ゆうき
- 誘起(ローマ字):yuuki