【煮物】と【煮込み】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

煮物と煮込みの分かりやすい違い
煮物と煮込みは、調理時間と仕上がりが大きく異なる料理です。
煮物は主に和食で、だしと調味料で比較的短時間煮て、素材の形と食感を残しながら味を含ませる料理です。一方、煮込みは長時間煮て、素材を柔らかくし、煮汁を濃縮させる料理で、シチューやカレーが代表例です。
和風の上品な味わいなら煮物、洋風の濃厚な味わいなら煮込みと使い分けることが一般的です。
煮物とは?
煮物とは、主に和食における調理法で、野菜、肉、魚などをだしと調味料で煮た料理を指します。筑前煮、肉じゃが、かぼちゃの煮物、里芋の煮っころがしなど、日本の家庭料理の代表格です。素材の形を崩さず、それぞれの食感を活かしながら、だしの旨味と調味料の味を含ませるのが特徴で、見た目の美しさも重視されます。
煮物の調理のポイントは、適切な火加減と煮汁の量です。強火で煮立てると素材が崩れるため、落し蓋をして弱火でコトコト煮るのが基本です。調味料はさしすせその順番で加え、砂糖から先に入れることで味が染み込みやすくなります。また、一度冷ますことで味がよく染み込むため、作り置きにも適しています。
煮物は栄養バランスが良く、野菜を多く摂取できる健康的な料理です。煮汁に溶け出した栄養素も一緒に摂れるため、無駄がありません。また、油をあまり使わないため、カロリーも控えめです。季節の野菜を使った煮物は、日本の四季を感じられる料理としても大切にされています。
煮物の例文
- ( 1 ) 今日は大根と鶏肉の煮物を作ります。
- ( 2 ) 煮物は冷めても美味しいので、お弁当にも最適です。
- ( 3 ) おふくろの味といえば、やっぱり煮物ですね。
- ( 4 ) この煮物、味がよく染みていて美味しいです。
- ( 5 ) 煮物を作る時は、アクをこまめに取るのがコツです。
- ( 6 ) 季節の野菜を使った煮物は、体に優しい味わいです。
煮物の会話例
煮込みとは?
煮込みとは、肉や野菜などの食材を、長時間かけてじっくりと煮る料理を指します。ビーフシチュー、カレー、ポトフ、おでん、モツ煮込みなど、時間をかけることで素材が柔らかくなり、味が深まる料理が代表的です。煮汁も濃縮されて濃厚になり、それ自体がソースやスープとして重要な役割を果たします。
煮込み料理の特徴は、長時間の加熱により、硬い肉も箸で切れるほど柔らかくなることです。コラーゲンがゼラチン化し、とろとろの食感になります。また、様々な食材から出る旨味が混ざり合い、複雑で深い味わいが生まれます。弱火でじっくり、時にはオーブンで数時間煮込むこともあり、手間と時間がかかる分、格別の美味しさがあります。
煮込み料理は、作り置きや冷凍保存に適しており、むしろ一晩寝かせた方が味がなじんで美味しくなります。圧力鍋やスロークッカーを使えば、時短調理も可能です。赤ワインやトマトベース、クリームベースなど、ベースとなる煮汁により全く異なる味わいになるのも煮込み料理の魅力です。
煮込みの例文
- ( 1 ) この牛肉の赤ワイン煮込みは、3時間かけて作りました。
- ( 2 ) 煮込み料理は、弱火でじっくりが基本です。
- ( 3 ) 圧力鍋を使えば、煮込み時間を短縮できます。
- ( 4 ) 煮込みハンバーグは、子どもたちの大好物です。
- ( 5 ) 冬は温かい煮込み料理が恋しくなります。
- ( 6 ) 煮込み料理は、前日に作っておくと味がなじみます。
煮込みの会話例
煮物と煮込みの違いまとめ
煮物と煮込みは、調理時間と仕上がりの違いで区別される料理です。
煮物は和食の技法で、素材の形と食感を残しながら上品に味を含ませます。煮込みは長時間煮て、素材を柔らかくし、濃厚な味わいに仕上げます。和風の繊細な味なら煮物、洋風の濃厚な味なら煮込みという使い分けが一般的です。
どちらも煮る調理法ですが、目指す味わいと食感が異なることを理解して使い分けましょう。
煮物と煮込みの読み方
- 煮物(ひらがな):にもの
- 煮物(ローマ字):nimono
- 煮込み(ひらがな):にこみ
- 煮込み(ローマ字):nikomi