【ストックオプション】と【RSU】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説
ストックオプションとRSUの分かりやすい違い
ストックオプションとRSUは、どちらも従業員に自社株を与える報酬制度ですが、仕組みが大きく違います。ストックオプションは、将来決められた価格(行使価格)で会社の株を買える権利です。例えば、今1000円の株を、3年後に1000円で買える権利をもらうイメージです。
一方、RSU(Restricted Stock Unit)は、一定期間会社に勤めたら無料で株がもらえる約束のことです。例えば、3年後に100株あげますという約束をもらい、3年後に本当に株をもらえる仕組みです。
大きな違いは、ストックオプションは自分でお金を払って株を買う必要がありますが、RSUは無料でもらえることです。また、税金がかかるタイミングも違い、ストックオプションは株を売った時、RSUは株をもらった時に税金がかかります。
ストックオプションとは?
ストックオプションは、企業が役員や従業員に対して、あらかじめ定められた価格(行使価格)で自社株式を購入できる権利を付与する報酬制度です。日本では1997年の商法改正により本格的に導入され、特にスタートアップ企業で人材獲得や動機付けの手段として活用されています。
権利行使には通常2-4年のベスティング期間が設定され、段階的に行使可能となります。税制面では、税制適格ストックオプションの要件を満たせば、権利行使時は課税されず、株式売却時まで課税が繰り延べられ、譲渡所得として20.315%の税率が適用されます。一方、非適格の場合は権利行使時に給与所得として最大55%の税率で課税されます。
会計処理では、付与日の公正価値を測定し、ベスティング期間にわたって費用計上します。企業価値向上へのインセンティブとして機能する一方、株価下落時には無価値になるリスクもあります。
ストックオプションの例文
- ( 1 ) 当社では、新規上場を目指して幹部社員向けにストックオプションを付与することを取締役会で決議しました。
- ( 2 ) ベンチャー企業からの転職オファーで、年収は下がりますがストックオプションを付与すると言われ、悩んでいます。
- ( 3 ) 税制適格ストックオプションの要件を満たすため、行使価格を時価以上に設定する必要があります。
- ( 4 ) エンジニアの採用競争が激化する中、ストックオプション制度の拡充を人事部から提案されています。
- ( 5 ) 上場後2年が経過し、ストックオプションの行使期間が到来したため、多くの社員が権利行使を検討しています。
- ( 6 ) CFOから、ストックオプションの費用計上が今期の営業利益に与える影響について説明を求められました。
ストックオプションの会話例
RSUとは?
RSU(Restricted Stock Unit:譲渡制限付株式ユニット)は、一定の条件を満たした場合に従業員が無償で自社株式を受け取れる権利です。シリコンバレーのIT企業を中心に普及し、日本でも外資系企業や大手企業で導入が進んでいます。通常3-4年のベスティング期間が設定され、在籍条件や業績条件の達成により株式が付与されます。
最大の特徴は、従業員が行使価格を支払う必要がなく、付与時点の株価がそのまま報酬価値となることです。このため、株価が下落しても一定の価値が保証され、ストックオプションより確実性の高い報酬といえます。
日本では2016年の税制改正で特定譲渡制限付株式として整備されました。税務上は、株式付与時に給与所得として課税され、その後の値上がり分は株式売却時に譲渡所得として課税されます。会計上は付与日の公正価値で測定し、ベスティング期間にわたって費用計上します。
RSUの例文
- ( 1 ) グローバル企業への転職にあたり、RSUパッケージとして4年間で1000万円相当の株式付与を提示されました。
- ( 2 ) 外資系企業では、基本給の他にRSUが報酬の重要な要素となっており、トータル報酬で評価する必要があります。
- ( 3 ) RSUのベスティングスケジュールは、1年目25%、その後は毎月均等という条件で設定されています。
- ( 4 ) 退職時のRSU取り扱いについて、べスティング済み分は保持できますが、未ベスティング分は失効します。
- ( 5 ) 競合他社がRSU制度を導入したことで、優秀な人材の引き抜きが増えており、対抗策の検討が急務です。
- ( 6 ) 日本法人でもRSU制度を導入したいが、税制面での取り扱いが複雑で、専門家のアドバイスが必要です。
RSUの会話例
ストックオプションとRSUの違いまとめ
ストックオプションとRSUは、どちらも株式報酬制度ですが、リスクとリターンの構造が根本的に異なります。ストックオプションは株価上昇時のアップサイドが大きい一方、株価が行使価格を下回れば無価値となるハイリスク・ハイリターン型です。RSUは付与時点の株価が保証されるため、より安定的な報酬となります。
従業員の視点では、ストックオプションは宝くじ的な要素が強く、RSUは確実な報酬として認識されます。このため、成熟企業ではRSUが好まれ、成長期のスタートアップではストックオプションが活用される傾向があります。
企業の人事戦略上、両制度を組み合わせることも可能です。シニア層にはRSUで安定的な報酬を提供し、若手にはストックオプションで大きなインセンティブを与えるなど、従業員のリスク選好に応じた設計が重要です。
ストックオプションとRSUの読み方
- ストックオプション(ひらがな):すとっくおぷしょん
- ストックオプション(ローマ字):sutokkuopushonn
- RSU(ひらがな):あーるえすゆー
- RSU(ローマ字):a-ruesuyu-