【市場リスク】と【システミックリスク】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説
市場リスクとシステミックリスクの分かりやすい違い
市場リスクとシステミックリスクは、金融におけるリスクの規模と性質が異なります。
市場リスクは普通の価格変動による損失の可能性、システミックリスクは金融システム全体が壊れる危険性という違いがあります。
市場リスクは日常的、システミックリスクは破滅的という深刻度の違いがあります。
市場リスクとは?
市場リスク(マーケットリスク)とは、金利、為替、株価、商品価格などの市場価格の変動により、保有資産の価値が変動し損失を被るリスクです。すべての投資に内在する基本的なリスクで、完全に回避することはできません。
金利リスク、為替リスク、株価変動リスク、商品価格リスクなどに分類されます。市場リスクはVaR(バリュー・アット・リスク)などの手法で定量的に測定され、デリバティブを使ったヘッジや分散投資により管理されます。
バーゼル規制では、市場リスクに対する所要自己資本の計算が義務付けられています。日常的なリスク管理の対象です。
市場リスクの例文
- ( 1 ) 為替の市場リスクをヘッジするため、為替予約を活用しています。
- ( 2 ) VaRにより市場リスクを定量化し、リスク限度額を設定しています。
- ( 3 ) 金利上昇の市場リスクに備え、デュレーションを短期化しました。
- ( 4 ) ストレステストにより、極端な市場リスクシナリオでの影響を分析しています。
- ( 5 ) 市場リスクの分散のため、相関の低い資産クラスに投資しています。
- ( 6 ) 日次で市場リスクをモニタリングし、機動的なポジション調整を行っています。
市場リスクの会話例
システミックリスクとは?
システミックリスクとは、一つの金融機関の破綻や市場の混乱が、連鎖的に他の金融機関や市場全体に波及し、金融システム全体が機能不全に陥るリスクです。2008年のリーマンショックが典型例で、一社の破綻が世界的な金融危機に発展しました。
ドミノ倒しに例えられる破滅的なリスクです。システミックリスクの要因には、金融機関の相互連関性、情報の非対称性、群集心理などがあります。
大きすぎて潰せない(Too Big To Fail)問題とも関連し、中央銀行の最後の貸し手機能や、マクロプルーデンス政策により対応されます。
システミックリスクの例文
- ( 1 ) 金融機関の相互連関性により、システミックリスクが高まっています。
- ( 2 ) システミックリスク対策として、G-SIBsには追加資本が要求されます。
- ( 3 ) 中央銀行の流動性供給により、システミックリスクの顕在化を防ぎました。
- ( 4 ) ストレステストでシステミックリスクへの耐性を評価しています。
- ( 5 ) 決済システムの強化により、システミックリスクの軽減を図っています。
- ( 6 ) 国際協調によりシステミックリスクの監視体制を構築しています。
システミックリスクの会話例
市場リスクとシステミックリスクの違いまとめ
市場リスクは通常の価格変動リスク、システミックリスクは金融システム崩壊リスクという規模と深刻度の違いがあります。
前者は個別管理可能、後者は政策的対応が必要です。リスク管理では、市場リスクは日常的に、システミックリスクは危機管理として、異なるアプローチで対応する必要があります。
市場リスクとシステミックリスクの読み方
- 市場リスク(ひらがな):しじょうりすく
- 市場リスク(ローマ字):shijourisuku
- システミックリスク(ひらがな):しすてみっくりすく
- システミックリスク(ローマ字):shisutemikkurisuku