【営業外費用】と【特別損失】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

営業外費用と特別損失の分かりやすい違い
営業外費用は、企業の主たる営業活動以外で発生する費用を指します。一方、特別損失は、企業の通常の活動では発生しない、臨時的かつ異常な損失を指します。
営業外費用は毎期継続的に発生する可能性がある費用であるのに対し、特別損失は非経常的で突発的な損失であるという点で異なります。
営業外費用は金額的に比較的小さいことが多いのに対し、特別損失は金額的に大きくなる傾向があるという違いもあります。
営業外費用とは?
営業外費用とは、企業の主たる営業活動以外で発生する費用を指します。営業外費用は、損益計算書上、営業利益の次に表示されます。
営業外費用の例としては、支払利息、為替差損、有価証券評価損などがあります。支払利息は、借入金に対する利息の支払いを表します。為替差損は、外貨建ての取引において、為替レートの変動により生じる損失を指します。
有価証券評価損は、保有する有価証券の時価が取得原価を下回った場合に計上される損失です。営業外費用は、企業の財務活動や投資活動に関連して発生することが多いです。
営業外費用の例文
- ( 1 ) 当期の営業外費用として、支払利息が1,000万円計上された。
- ( 2 ) 外貨建て取引の決済に伴い、為替差損が発生した。
- ( 3 ) 保有株式の時価下落により、有価証券評価損を計上した。
- ( 4 ) 社債の発行に際して、社債発行費が営業外費用として処理された。
- ( 5 ) 営業外費用の増加により、経常利益が前期比で減少した。
- ( 6 ) 手形売却損が営業外費用として計上され、財務費用が増加した。
営業外費用の会話例
特別損失とは?
特別損失とは、企業の通常の活動では発生しない、臨時的かつ異常な損失を指します。特別損失は、損益計算書上、経常利益の次に表示されます。
特別損失の例としては、固定資産の減損損失、事業撤退損失、災害による損失などがあります。固定資産の減損損失は、固定資産の収益性が低下した場合に、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、その差額を損失として計上するものです。
事業撤退損失は、事業の廃止や縮小に伴って発生する損失を表します。特別損失は、企業の業績に大きな影響を与える可能性があります。
特別損失の例文
- ( 1 ) 工場の閉鎖に伴う特別損失の金額はどのくらいになりそうか。
- ( 2 ) 地震による被害を受け、災害による損失が発生した。
- ( 3 ) 固定資産の減損会計適用により、減損損失を特別損失に計上した。
- ( 4 ) 子会社の清算に伴い、関係会社整理損が特別損失として認識された。
- ( 5 ) 特別損失の計上により、当期純利益が大幅に減少した。
- ( 6 ) 投資有価証券の評価損が特別損失として計上され、財務状況が悪化した。
特別損失の会話例
営業外費用と特別損失の違いまとめ
営業外費用と特別損失は、ともに企業の損益計算書に計上される費用や損失ですが、その性質と発生要因には違いがあります。
営業外費用は、企業の主たる営業活動以外で発生する費用であり、支払利息や為替差損などが該当します。これに対し、特別損失は、企業の通常の活動では発生しない、臨時的かつ異常な損失であり、固定資産の減損損失や事業撤退損失などが該当します。営業外費用は毎期継続的に発生する可能性があるのに対し、特別損失は非経常的で突発的な性質を持つという違いがあります。
営業外費用は金額的に比較的小さいことが多いのに対し、特別損失は金額的に大きくなる傾向があります。両者はともに企業の業績に影響を与えますが、特別損失のほうがより大きなインパクトを持つ場合が多いと言えるでしょう。
営業外費用と特別損失の読み方
- 営業外費用(ひらがな):えいぎょうがいひよう
- 営業外費用(ローマ字):eigyōgaihiyō
- 特別損失(ひらがな):とくべつそんしつ
- 特別損失(ローマ字):tokubetsusonshitsu