粗利率と差益率の分かりやすい違い

粗利率とは？

粗利率は、売上高に対する売上総利益の割合を示す指標で、商品の販売価格から仕入原価を差し引いた額の割合を表します。

粗利率は、商品の価格設定や仕入れ価格の交渉に役立つ指標として用いられます。例えば、粗利率が低い場合は、商品の販売価格を上げるか、仕入れ価格を下げる必要があります。また、粗利率が高い場合は、価格競争力があるため、販売数量を増やすことで利益を増加させることができます。

粗利率は、商品ごとに算出することができるため、どの商品が利益に貢献しているかを把握することができます。ただし、粗利率は、販売費及び一般管理費を考慮していないため、会社全体の収益性を評価する指標としては不十分です。

粗利率の例文

• ( 1 ) A商品の販売価格は1,000円、仕入原価は600円なので、粗利率は40%です。
• ( 2 ) B商品の粗利率が20%と低いため、販売価格を見直す必要があります。
• ( 3 ) C商品の粗利率は60%と高いので、販売数量を増やすことで利益を増加させることができます。
• ( 4 ) 当社の平均粗利率は45%で、業界平均の40%を上回っています。
• ( 5 ) D商品の粗利率が30%と低迷しているため、仕入先を変更することを検討しています。
• ( 6 ) E商品の粗利率は55%と高く、当社の利益に大きく貢献しています。

差益率とは？

差益率は、売上高に対する営業利益の割合を示す指標で、売上総利益から販売費及び一般管理費を差し引いた額の割合を表します。

差益率は、会社の収益性を評価する指標として用いられます。例えば、差益率が高い場合は、販売費及び一般管理費の削減に成功しているか、高い粗利率を維持できていることを示しています。一方、差益率が低い場合は、販売費及び一般管理費が高すぎるか、粗利率が低すぎることを示しています。

差益率は、会社全体の収益性を表す指標であるため、経営改善の目標設定などに役立ちます。ただし、差益率は、営業外収益や営業外費用を考慮していないため、会社の最終的な収益性を評価する指標としては不十分です。

差益率の例文

• ( 1 ) 当社の差益率が前年度から改善したみたいだね。
• ( 2 ) A社の差益率は15%と高く、業界トップクラスの収益性を誇っています。
• ( 3 ) B社の差益率が2%と低いため、経営改善が急務となっています。
• ( 4 ) 当社の差益率は10%を目標としています。
• ( 5 ) C社の差益率は5%と低迷していましたが、コスト削減により8%まで改善しました。
• ( 6 ) D社の差益率は12%と高く、安定した収益性を維持しています。

粗利率と差益率の違いまとめ

粗利率と差益率は、ともに会社の収益性を評価する指標ですが、その意味合いは異なります。

粗利率は、商品の販売価格と仕入原価の関係を表す指標で、商品ごとの収益性を評価するのに適しています。一方、差益率は、売上総利益と販売費及び一般管理費の関係を表す指標で、会社全体の収益性を評価するのに適しています。粗利率は、商品の価格設定や仕入れ価格の交渉に役立つのに対し、

差益率は、経営改善の目標設定などに役立ちます。ただし、粗利率は販売費及び一般管理費を、差益率は営業外収益や営業外費用を考慮していないため、それぞれ単独では会社の収益性を完全に評価することはできません。

両者を組み合わせて分析することが重要です。

粗利率と差益率の読み方

• 粗利率（ひらがな）：あらりりつ
• 粗利率（ローマ字）：ararirritsu
• 差益率（ひらがな）：さえきりつ
• 差益率（ローマ字）：saekiritsu