【粗利率】と【営業利益率】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

粗利率と営業利益率の分かりやすい違い
粗利率と営業利益率は、どちらも収益性を示す指標ですが、計算範囲が異なります。
粗利率は商品・サービスの直接的な収益性を示します。営業利益率は販管費も考慮した本業全体の収益性を示す、より包括的な指標です。
粗利率とは?
粗利率(売上総利益率)とは、売上高から売上原価を差し引いた粗利益(売上総利益)が、売上高に占める割合を示す指標です。計算式は粗利益÷売上高×100で表されます。商品やサービスそのものの収益性を測る基本的な指標として、あらゆる業種で活用されています。
粗利率が高いほど、商品・サービスの付加価値が高く、価格競争力があることを示します。業種により標準的な粗利率は異なり、製造業で20-30%、小売業で25-35%、サービス業では50%以上となることもあります。
粗利率を改善する、目標粗利率30%のように、商品・サービスの直接的な収益性を表現する際に使用される言葉です。
粗利率の例文
- ( 1 ) 新商品の粗利率は45%と、既存商品より15ポイント高い設定となっている。
- ( 2 ) 仕入先との交渉により、粗利率を3%改善することに成功した。
- ( 3 ) 粗利率の低下は、競合他社との価格競争が要因と分析している。
- ( 4 ) セール期間中は粗利率が下がるが、在庫回転率の向上でカバーする。
- ( 5 ) 製品ミックスの最適化により、全体の粗利率向上を図る。
- ( 6 ) 原材料費の高騰で粗利率が圧迫されており、価格改定を検討中だ。
粗利率の会話例
営業利益率とは?
営業利益率とは、売上高から売上原価と販売費及び一般管理費(販管費)を差し引いた営業利益が、売上高に占める割合を示す指標です。計算式は営業利益÷売上高×100で、企業の本業における収益力を総合的に評価する重要な指標です。
営業利益率は、商品力だけでなく、営業効率や管理効率も反映するため、経営の総合力を示します。一般的に5%以上が健全とされ、10%を超えると優良企業と評価されます。
同業他社との比較により、経営効率の優劣を判断できます。営業利益率10%を目指す、営業利益率の改善のように、本業の総合的な収益力を表現する際に使用される言葉です。
営業利益率の例文
- ( 1 ) 今期の営業利益率は8.5%と、前期比1.2ポイント改善した。
- ( 2 ) 営業利益率10%達成に向けて、販管費の削減に取り組んでいる。
- ( 3 ) 同業他社の営業利益率と比較し、経営効率の改善余地を分析する。
- ( 4 ) DX推進により業務効率が向上し、営業利益率の改善につながった。
- ( 5 ) 営業利益率が業界平均を下回っており、抜本的な改革が必要だ。
- ( 6 ) M&Aによるスケールメリットで、営業利益率の向上を目指す。
営業利益率の会話例
粗利率と営業利益率の違いまとめ
粗利率と営業利益率は、どちらも重要な収益性指標ですが、評価する範囲が異なります。粗利率は商品・サービスの直接的な収益性を示し、価格戦略や仕入戦略の評価に使用されます。
営業利益率は販管費も含めた本業全体の収益性を示し、経営効率の総合評価に使用されます。
両指標を組み合わせて分析することで、収益改善の具体的な方向性が見えてきます。
粗利率と営業利益率の読み方
- 粗利率(ひらがな):あらりりつ
- 粗利率(ローマ字):arariritsu
- 営業利益率(ひらがな):えいぎょうりえきりつ
- 営業利益率(ローマ字):eigyouriekiritsu