【まるで】と【あたかも】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

まるでとあたかもの分かりやすい違い
まるでは何かを他のものに完全にたとえる際に使う副詞で、日常的で親しみやすい比喩表現です。あたかもはより文語的で、まさにそのような状態であるかのように見せかける様子を表します。まるでは口語的・感覚的、あたかもは文語的・論理的という違いがあり、使用場面の格式が異なります。
まるでとは?
まるでは、ある事物や状況を他のものに完全にたとえる際に使う副詞です。「まるで夢のようだ」「まるで別人みたい」など、話者の主観的な印象や感覚を表現する際に用いられます。日常会話で頻繁に使われる親しみやすい表現で、驚き、感動、批判など様々な感情を伴って使用されます。「〜のようだ」「〜みたいだ」と組み合わせて使うことが多く、比喩の程度が非常に高いことを強調します。また、「まるで〜ない」という否定形では「全然〜ない」という完全否定の意味になります。視覚的、感覚的な類似性を表現する際に効果的で、話し言葉的な温かみのある比喩表現として、コミュニケーションを豊かにする重要な副詞です。
まるでの例文
- ( 1 ) 彼女の歌声はまるで天使のようだ。
- ( 2 ) まるで時間が止まったかのような静けさ。
- ( 3 ) この料理はまるでプロが作ったみたい。
- ( 4 ) まるで昨日のことのように覚えている。
- ( 5 ) 彼はまるで何も知らないふりをした。
- ( 6 ) まるで映画のワンシーンのような光景だった。
まるでの会話例
あたかもとは?
あたかもは、まさにそのような状態であるかのように見せかける様子を表す、やや文語的な副詞です。「あたかも知っているかのように話す」「あたかも本物であるかのような精巧さ」など、実際とは異なるが、そう見える・そう振る舞うという意味で使われます。「恰も」という漢字表記もありますが、通常はひらがなで書かれます。まるでよりも客観的で、論理的な文章や formal な場面で好まれる傾向があります。古典的な文章や法律文書、学術論文などでも使用され、書き言葉としての格調を持ちます。見せかけや外見上の類似を冷静に描写する際に適した、知的な印象を与える表現といえるでしょう。
あたかもの例文
- ( 1 ) 彼はあたかも専門家であるかのように語った。
- ( 2 ) あたかも予期していたかのような反応だった。
- ( 3 ) その建物はあたかも要塞のごとく堅牢だ。
- ( 4 ) あたかも何事もなかったかのように振る舞う。
- ( 5 ) 機械はあたかも生きているかのように動いた。
- ( 6 ) 彼女はあたかも女王のような威厳があった。
あたかもの会話例
まるでとあたかもの違いまとめ
まるでとあたかもは、どちらも比喩を表す副詞ですが、使用場面と印象が異なります。まるでは口語的で感情的、主観的な比喩に使われ、日常会話で親しまれています。あたかもは文語的で論理的、客観的な比喩に使われ、正式な文章で好まれます。親近感を出したい時はまるで、格調高い表現をしたい時はあたかもという使い分けが適切です。
まるでとあたかもの読み方
- まるで(ひらがな):まるで
- まるで(ローマ字):marude
- あたかも(ひらがな):あたかも
- あたかも(ローマ字):atakamo