【工事監理】と【工事監督】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

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工事監理と工事監督の分かりやすい違い
工事監理と工事監督は、ともに建設工事において重要な役割を果たしますが、その職責と権限には違いがあります。
工事監理は、建築主の代理人として、設計図書どおりに工事が実施されているかを確認し、工事の品質を管理する業務です。一方、工事監督は、施工者側の立場で、現場の安全管理や工程管理、作業員の指揮監督などを行う業務です。
工事監理は、建築主の利益を守ることを主眼とするのに対し、工事監督は、施工者の利益を守りつつ、工事を円滑に進めることを主眼とします。
工事監理とは?
工事監理とは、建築主から委託を受けた者が、設計図書どおりに工事が実施されているかを確認し、工事の品質を管理する業務です。
工事監理者は、建築主の代理人として、工事が設計図書や法令に従って適切に行われているかを監理します。具体的には、工事の進捗状況の確認、施工者への指示や承諾、工事の検査や確認などを行います。
工事監理者は、建築士の資格が必要であり、建築主との契約に基づいて業務を遂行します。工事監理の目的は、建築主の利益を守り、要求された品質の建物を完成させることにあります。
工事監理の例文
- ( 1 ) 設計事務所が、建築主から委託を受けて、工事監理を行っている。
- ( 2 ) 工事監理者は、現場での工事が設計図書どおりに行われているか確認している。
- ( 3 ) 工事監理者から、施工者に対して、施工方法の変更指示が出された。
- ( 4 ) 工事監理報告書には、工事の進捗状況と品質管理の結果が記録されている。
- ( 5 ) 工事監理者は、建築主との定例会議で、工事の状況を報告している。
- ( 6 ) 工事監理の過程で、設計変更の必要性が生じたため、建築主と協議を行った。
工事監理の会話例
工事監督とは?
工事監督とは、施工者側の立場で、現場の安全管理や工程管理、作業員の指揮監督などを行う業務です。工事監督者は、施工者から任命され、工事を円滑に進めるために、現場の総括的な管理を行います。
具体的には、工程表の作成や進捗管理、資材の手配や管理、作業員の配置や安全管理などを行います。工事監督者は、建設業法に基づく主任技術者や監理技術者の資格が必要です。
工事監督の目的は、施工者の利益を守りつつ、工事を安全かつ効率的に進め、契約どおりの建物を完成させることにあります。
工事監督の例文
- ( 1 ) 工事監督者として、今日の作業予定を教えてください。
- ( 2 ) 工事監督者は、毎朝のミーティングで、作業員に当日の作業内容を指示している。
- ( 3 ) 工事監督者から、資材の発注と納期管理について報告があった。
- ( 4 ) 工事監督日報には、その日の作業内容と進捗状況、安全管理の実施記録が記載されている。
- ( 5 ) 工事監督者は、施工者側の立場で、工事監理者と工程や品質について協議している。
- ( 6 ) 工事監督の過程で、作業員の怪我が発生したため、安全管理の強化を指示した。
工事監督の会話例
工事監理と工事監督の違いまとめ
工事監理と工事監督は、ともに建設工事において重要な役割を果たしますが、その職責と立場が異なります。工事監理は、建築主側に立って、設計図書どおりの工事が行われているかを確認し、品質を管理する業務です。
建築士の資格が必要であり、建築主の利益を守ることを主眼とします。一方、工事監督は、施工者側に立って、現場の安全管理や工程管理、作業員の指揮監督などを行う業務です。
主任技術者や監理技術者の資格が必要であり、施工者の利益を守りつつ、工事を円滑に進めることを主眼とします。両者は、建設工事の品質と安全を確保するために、それぞれの立場で連携し、協力することが求められます。
工事監理と工事監督の読み方
- 工事監理(ひらがな):こうじかんり
- 工事監理(ローマ字):kōjikanri
- 工事監督(ひらがな):こうじかんとく
- 工事監督(ローマ字):kōjikantoku