【あらかた】と【おおむね】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

あらかたとおおむねの分かりやすい違い
あらかたとおおむねは、どちらも「だいたい」を表しますが、完了度と視点が違います。
あらかたは「仕事があらかた終わった」のように、ほとんど完了した状態を表します。おおむねは「おおむね良好」のように、全体的に見てだいたいそうだという大まかな評価を表します。
あらかたは「ほぼ完了」、おおむねは「全体的にだいたい」という違いがあります。
あらかたとは?
あらかたとは、物事の大部分、ほとんど全部という意味を表す言葉です。「粗方」とも書き、90%以上完了しているような、ほぼ終わりに近い状態を指します。「あらかた終わった」「あらかた片付いた」など、作業や物事の進捗を表現する際によく使われます。
日常会話でよく使われる表現で、「もうちょっとで全部終わる」というニュアンスを含みます。完全ではないが、残りはわずかという状況を表すのに便利な言葉です。関西弁の「あらかた」は標準語としても定着しており、全国的に使われています。
「あらかた見当がつく」「あらかた理解した」など、物理的な作業だけでなく、理解や推測の程度を表す際にも使用されます。完璧ではないが実用上問題ないレベルに達していることを示す表現です。
あらかたの例文
- ( 1 ) 引っ越しの準備は、あらかた終わりました。
- ( 2 ) 資料の作成は、あらかた完了しています。
- ( 3 ) 部屋の掃除があらかた済んだので、一休みしています。
- ( 4 ) あらかた見当はついていますが、確認が必要です。
- ( 5 ) 買い物リストの品は、あらかた揃いました。
- ( 6 ) 宿題はあらかた終わったので、あとは見直しだけです。
あらかたの会話例
おおむねとは?
おおむねとは、全体的に見て、大体、概してという意味を表す言葉です。「概ね」と漢字で書き、細かい部分は別として、大まかに見ればそうだという概括的な判断を示します。「おおむね良好」「おおむね賛成」など、全体的な傾向や評価を表現する際に使われます。
ビジネス文書や報告書でもよく使われ、「おおむね計画通り」「おおむね達成」など、完璧ではないが許容範囲内という意味を含みます。数値で言えば70-80%程度のイメージで、大きな問題はないという評価を表すことが多いです。
「おおむね」は客観的で冷静な評価を示す表現として、会議や報告の場面で重宝されます。詳細にこだわらず、全体像を把握したい時に適した言葉で、バランスの取れた判断を示す際に使用されます。
おおむねの例文
- ( 1 ) 今回のプロジェクトは、おおむね成功と言えるでしょう。
- ( 2 ) アンケート結果は、おおむね予想通りでした。
- ( 3 ) 体調はおおむね良好ですが、少し疲れています。
- ( 4 ) 計画はおおむね順調に進んでいます。
- ( 5 ) 参加者の反応は、おおむね好意的でした。
- ( 6 ) 天気予報では、おおむね晴れるとのことです。
おおむねの会話例
あらかたとおおむねの違いまとめ
あらかたとおおむねは、程度を表す点で似ていますが、視点と完了度が異なります。あらかたは作業や物事がほぼ完了した状態を表し、90%以上のイメージです。
おおむねは全体的・概括的な評価を表し、70-80%程度の大まかな判断を示します。あらかたは「もう少しで完了」、おおむねは「全体的にOK」という違いがあります。
仕事の進捗なら「あらかた」、全体評価なら「おおむね」を使うのが適切です。
あらかたとおおむねの読み方
- あらかた(ひらがな):あらかた
- あらかた(ローマ字):arakata
- おおむね(ひらがな):おおむね
- おおむね(ローマ字):oomune