【摩擦】と【抵抗】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説
摩擦と抵抗の分かりやすい違い
摩擦は、物体同士が接触して動く時に生じる、動きを妨げる力です。靴と地面の摩擦、ブレーキの摩擦のように、必ず物と物が触れ合っている時に発生します。摩擦がないと歩けませんし、車も止まれません。日常生活に欠かせない力です。
抵抗は、物体の動きを妨げるあらゆる力の総称です。空気抵抗、水の抵抗、電気抵抗のように、摩擦も含めた幅広い概念です。必ずしも物体同士の接触は必要なく、流体(空気や水)の中を動く時にも生じます。
摩擦は接触による特定の力、抵抗は動きを妨げる力全般という違いがあり、摩擦は抵抗の一種といえます。
摩擦とは?
摩擦(まさつ)は、二つの物体が接触した状態で相対的に動く時、その動きを妨げる方向に働く力です。摩擦力の大きさは、接触面の材質(摩擦係数)と押し付ける力(垂直抗力)によって決まります。ゴムと道路の摩擦は大きく、氷と金属の摩擦は小さいなど、組み合わせによって大きく異なります。
摩擦は私たちの生活に不可欠です。歩く時は靴底と地面の摩擦、文字を書く時はペンと紙の摩擦、車を止める時はブレーキパッドとディスクの摩擦が必要です。摩擦がなければ、すべてが滑ってしまい、日常生活が成り立ちません。一方で、機械の部品同士の摩擦は摩耗や発熱を引き起こすため、潤滑油で減らす必要があります。
摩擦には静止摩擦(動き始める前)と動摩擦(動いている時)があり、一般に静止摩擦の方が大きいです。これは、重い家具を動かし始める時が一番力が必要で、動き出すと楽になる理由です。また、摩擦熱により火を起こしたり、摩擦によって静電気が発生したりすることもあります。
摩擦の例文
- ( 1 ) タイヤと道路の摩擦があるから、車は安全に走れます。
- ( 2 ) マッチを擦ると摩擦熱で火がつきます。
- ( 3 ) 氷の上は摩擦が小さいので、滑りやすくて危険です。
- ( 4 ) 消しゴムと紙の摩擦で、鉛筆の文字が消えます。
- ( 5 ) 摩擦を減らすために、機械には潤滑油を使います。
- ( 6 ) 靴底がすり減るのは、地面との摩擦が原因です。
摩擦の会話例
抵抗とは?
抵抗(ていこう)は、物体の動きや流れを妨げるすべての力を指す広い概念です。物理学では主に、空気抵抗、水の抵抗、摩擦抵抗などの力学的抵抗と、電気の流れを妨げる電気抵抗があります。日常的には進行を妨げるものという意味で、様々な場面で使われる言葉です。
最も身近な抵抗は空気抵抗です。自転車で速く走ると風を感じるのは空気抵抗のためで、速度の2乗に比例して大きくなります。そのため、新幹線や飛行機は空気抵抗を減らす流線型のデザインになっています。水泳では水の抵抗が大きいため、水着の素材や泳ぎ方が重要になります。
抵抗は必ずしも悪いものではありません。パラシュートは空気抵抗を利用して安全に降下し、船のいかりは水の抵抗で止まります。また、電気抵抗を利用して、電熱器やドライヤーは熱を発生させます。抵抗運動、抵抗勢力のように、比喩的に反対する力という意味でも使われます。
抵抗の例文
- ( 1 ) 飛行機は空気抵抗を減らすため、流線型になっています。
- ( 2 ) 水の抵抗があるから、プールで走るのは大変です。
- ( 3 ) 傘を開くと空気抵抗が増えて、風に飛ばされやすくなります。
- ( 4 ) 電気抵抗を利用して、ヒーターは熱を発生させます。
- ( 5 ) 坂道を自転車で下る時、空気抵抗でスピードが制限されます。
- ( 6 ) 潜水艦は水の抵抗を減らすため、特殊な形をしています。
抵抗の会話例
摩擦と抵抗の違いまとめ
摩擦と抵抗の最大の違いは、力の発生条件と範囲です。摩擦は物体同士の接触が必要な特定の力、抵抗は接触の有無に関わらず動きを妨げる力全般という違いがあります。
つまり、摩擦は抵抗の一種で、接触による抵抗を特に摩擦と呼びます。空気抵抗や水の抵抗は摩擦ではありませんが、抵抗の仲間です。
日常生活では、物と物がこすれる時は摩擦、空気や水の中を動く時や、広く動きを妨げるものは抵抗と使い分けると良いでしょう。
摩擦と抵抗の読み方
- 摩擦(ひらがな):まさつ
- 摩擦(ローマ字):masatsu
- 抵抗(ひらがな):ていこう
- 抵抗(ローマ字):teikou