【障害】と【インシデント】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説
障害とインシデントの分かりやすい違い
障害とインシデントは、どちらもITサービスの問題を指しますが、影響度と範囲に違いがあります。障害は、システムやサービスが正常に機能せず、ユーザーに実際の影響が出ている状態を指します。
サービス停止、機能不全、データ損失などが該当します。一方、インシデントは、ITサービスの品質を低下させる、または低下させる可能性のあるあらゆる事象を指す、より広い概念です。
実務では、実害が発生している場合は障害、潜在的な問題も含む場合はインシデントを使います。すべての障害はインシデントですが、すべてのインシデントが障害ではありません。
障害とは?
障害とは、ITシステムやサービスが正常に動作せず、ユーザーの業務やサービス利用に実際の影響が発生している状態を指します。システムダウン、機能停止、レスポンス遅延、データ消失など、様々な形態があります。障害の深刻度は、影響範囲、継続時間、ビジネスへの影響度によって分類され、それぞれに応じた対応優先度が設定されます。
障害管理では、迅速な検知、影響範囲の特定、暫定対応、恒久対策が重要です。障害レベル(Critical、Major、Minor など)に応じてエスカレーションルールが定められ、対応体制が決まります。RCA(根本原因分析)により再発防止策を立案し、障害報告書として記録されます。
障害という表現は、日本のIT業界で広く使われる標準的な用語で、システム障害、サービス障害、ネットワーク障害など、様々な文脈で使用されます。ユーザーへの実害を強調する際に用いられる表現です。
障害の例文
- ( 1 ) 重大障害が発生し、緊急対策本部を設置しました。
- ( 2 ) 障害の影響範囲を調査し、該当ユーザーに通知しています。
- ( 3 ) 障害原因の特定に成功し、修正パッチを適用しました。
- ( 4 ) 障害対応訓練を定期的に実施し、対応力を向上させています。
- ( 5 ) 障害発生率が前年比30%減少し、安定性が向上しています。
- ( 6 ) 障害報告書を作成し、再発防止策を経営層に報告しました。
障害の会話例
インシデントとは?
インシデントとは、ITサービスの正常な運用を妨げる、または妨げる可能性のあるあらゆる事象を指すITIL(IT Infrastructure Library)で定義された用語です。実際の障害だけでなく、サービス要求、問い合わせ、軽微なエラー、将来障害になり得る事象なども含まれます。予防的な観点から、幅広い事象を管理対象とする考え方です。
インシデント管理の目的は、ITサービスを可能な限り迅速に正常な状態に回復させることです。インシデントの記録、分類、優先度付け、調査、解決、クローズまでの一連のプロセスが確立されています。ヘルプデスクやサービスデスクが一次受付となり、必要に応じて専門チームにエスカレーションされます。
インシデントという表現は、グローバルスタンダードな用語として、特に外資系企業やITILを導入している組織で標準的に使用されます。インシデントチケット、インシデントレポートなど、体系的な管理手法と共に使われることが多い専門用語です。
インシデントの例文
- ( 1 ) 本日のインシデント件数は15件で、すべて解決済みです。
- ( 2 ) インシデント管理システムを導入し、対応を効率化しました。
- ( 3 ) 軽微なインシデントも記録し、傾向分析に活用しています。
- ( 4 ) インシデントの初期対応時間を30分以内に設定しています。
- ( 5 ) 毎週のインシデントレビューで、改善点を洗い出しています。
- ( 6 ) インシデントから問題を特定し、根本解決を図っています。
インシデントの会話例
障害とインシデントの違いまとめ
障害とインシデントは、実害の有無と管理範囲の違いがあります。障害は実際の機能不全、インシデントは問題となり得る事象全般を指します。実務では、ユーザー向けの説明では障害が発生しました、社内の管理ではインシデントとして記録するというように使い分けます。
インシデント管理を適切に行うことで、障害を未然に防ぐことができるため、予防的な品質管理には両方の概念が重要です。効果的なIT運用には、インシデントを幅広く管理し、その中から実際の障害に発展しそうなものを早期に発見・対処することが求められます。
インシデント数の削減が、結果的に障害数の削減につながります。
障害とインシデントの読み方
- 障害(ひらがな):しょうがい
- 障害(ローマ字):shougai
- インシデント(ひらがな):いんしでんと
- インシデント(ローマ字):innshidennto