【支払手形】と【受取手形】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説
支払手形と受取手形の分かりやすい違い
支払手形と受取手形は、企業間の商取引で使われる手形を、発行する側と受け取る側から見た呼び方です。支払手形は自社が振り出した手形で、将来お金を支払う約束を示す負債です。
一方、受取手形は他社から受け取った手形で、将来お金を受け取る権利を示す資産です。同じ手形でも、立場によって呼び方と会計処理が異なります。
手形は現金決済を先延ばしにできる便利な決済手段ですが、不渡りリスクもあるため、信用管理が重要になります。
支払手形とは?
支払手形とは、企業が商品やサービスの代金支払いのために振り出す約束手形のことです。手形に記載された期日に、指定された金額を支払うという法的な約束を表します。貸借対照表では流動負債に計上され、通常は仕入代金の支払いや買掛金の決済に使用されます。手形期間は一般的に60日から120日程度で、この間は実質的に無利息で資金調達ができることになります。
支払手形を振り出すメリットは、支払いを先延ばしにできるため資金繰りが改善することです。ただし、期日に確実に決済する必要があり、万が一不渡りを出すと銀行取引停止処分を受け、事実上の倒産となるリスクがあります。このため、手形を振り出す際は、期日の資金繰りを慎重に計画する必要があります。
近年は電子記録債権への移行が進んでいますが、中小企業間の取引では依然として手形が使われています。支払手形の管理では、振出簿の作成、期日管理、決済資金の確保が重要な業務となります。また、手形サイト(振出日から支払期日までの期間)は取引先との力関係や業界慣習によって決まることが多いです。
支払手形の例文
- ( 1 ) 来月10日が期日の支払手形の準備をお願いします。
- ( 2 ) 月末に振り出す支払手形の金額を確認してください。
- ( 3 ) 支払手形の期日管理表を更新しました。
- ( 4 ) 今月の支払手形残高が増加傾向にあります。
- ( 5 ) 取引先から支払手形での決済を要請されました。
- ( 6 ) 支払手形の振出限度額について再検討が必要です。
支払手形の会話例
受取手形とは?
受取手形とは、取引先から商品やサービスの代金として受け取った約束手形のことです。手形に記載された期日に、振出人(支払人)から金額を受け取る権利を表します。貸借対照表では流動資産に計上され、売掛金と同様に営業債権の一種として扱われます。ただし、売掛金と異なり、法的な支払い義務がより明確で、手形法による保護を受けられる点が特徴です。
受取手形の大きなメリットは、期日前でも銀行で割引(現金化)できることです。手形割引を利用すれば、割引料を支払うことで早期に資金を調達できます。また、裏書譲渡により、自社の支払いに充てることも可能です。ただし、振出人が不渡りを出した場合、最終的な損失リスクは手形所持人が負うことになります。
受取手形の管理では、取立期日の管理、信用調査、手形の保管が重要です。特に振出人の信用状態の把握は不可欠で、不渡りリスクの高い手形は受け取らない、または現金決済に変更するなどの対応が必要です。手形割引を行う場合は、銀行との取引枠の確保も重要な経営課題となります。
受取手形の例文
- ( 1 ) 本日、A社から受取手形を受領しました。
- ( 2 ) 受取手形の割引を銀行に依頼する予定です。
- ( 3 ) 受取手形の取立期日一覧を作成してください。
- ( 4 ) B社の受取手形について、信用調査を実施します。
- ( 5 ) 受取手形の裏書譲渡の手続きを進めています。
- ( 6 ) 期日到来の受取手形の取立を忘れずに行ってください。
受取手形の会話例
支払手形と受取手形の違いまとめ
支払手形と受取手形は、企業の資金繰り管理において重要な役割を果たします。支払手形は支払いの猶予を得られる反面、期日の厳守が絶対条件です。受取手形は確実性の高い債権ですが、不渡りリスクの管理が欠かせません。
両者のバランスも重要で、受取手形の回収サイトより支払手形の支払サイトが長ければ、資金繰りは楽になります。逆の場合は、手形割引などで資金調達を検討する必要があります。
手形取引は日本の商慣習として根強く残っていますが、電子記録債権への移行も進んでいます。どちらの決済手段を選ぶにせよ、期日管理と信用リスク管理の重要性は変わりません。
支払手形と受取手形の読み方
- 支払手形(ひらがな):しはらいてがた
- 支払手形(ローマ字):shiharaitegata
- 受取手形(ひらがな):うけとりてがた
- 受取手形(ローマ字):uketoritegata