【未払金】と【未払費用】の違いとは?例文付きで使い方や意味をわかりやすく解説

未払金と未払費用の分かりやすい違い
未払金と未払費用は、ともに支払義務が発生しているにもかかわらず、まだ支払いが完了していない金額を指します。
未払金は、商品の仕入れや固定資産の購入など、主に営業取引に関連して発生する債務を指します。一方、未払費用は、給与や賃借料、公共料金など、主に営業取引以外の日常的な経費に関連して発生する債務を指します。
未払金は貸借対照表の流動負債に計上されますが、未払費用は、発生主義の原則に基づき、費用として損益計算書に計上されます。
未払金とは?
未払金とは、商品の仕入れや固定資産の購入など、主に営業取引に関連して発生した債務のうち、期末時点で支払いが完了していないものを指します。
未払金は、取引先への支払義務が確定しているにもかかわらず、支払期日が到来していないか、支払手続きが完了していないために、まだ支払いが行われていない状態の債務です。未払金は、貸借対照表の流動負債に計上され、通常、1年以内に支払いが行われるべきものとされています。未払金の管理は、企業の資金繰りや取引先との信頼関係の維持に重要な役割を果たします。
支払期日を過ぎた未払金は、延滞債務となり、取引先との関係悪化や信用力の低下を招く恐れがあるため、適切な支払管理が求められます。
未払金の例文
- ( 1 ) 先月の材料仕入れ代金が未払金として計上されている。
- ( 2 ) 未払金の支払期日が近づいているため、資金繰りに注意が必要だ。
- ( 3 ) 設備投資に関する未払金は、長期の分割払いで処理する予定だ。
- ( 4 ) 未払金の残高が増加傾向にあるため、支払管理の強化が求められる。
- ( 5 ) 取引先との交渉により、未払金の一部について支払猶予を得た。
- ( 6 ) 未払金の支払いが滞っているため、取引先から督促状が届いた。
未払金の会話例
未払費用とは?
未払費用とは、給与や賃借料、公共料金など、主に営業取引以外の日常的な経費に関連して発生した債務のうち、期末時点で支払いが完了していないものを指します。
未払費用は、発生主義の原則に基づき、その発生期間に対応する費用として損益計算書に計上されます。例えば、12月分の給与が1月に支払われる場合、12月の損益計算書に未払費用として計上されます。未払費用は、貸借対照表の流動負債に計上され、通常、短期間のうちに支払いが行われるべきものとされています。
未払費用の管理は、企業の適切な経費計上と資金管理に重要な役割を果たします。未払費用の計上漏れや計上遅れは、損益計算書の正確性を損ない、適切な経営判断を妨げる恐れがあります。
未払費用の例文
- ( 1 ) 今月の未払費用の計上状況について確認が必要です。
- ( 2 ) 事務所の賃借料は、毎月末に計上し、翌月初に支払う未払費用である。
- ( 3 ) 電気料金や水道料金など、公共料金の多くは未払費用として処理される。
- ( 4 ) 未払費用の計上漏れがあり、前期の損益計算書を修正する必要がある。
- ( 5 ) 従業員のボーナスは、支給月の未払費用として計上される。
- ( 6 ) 未払費用の増加は、キャッシュ・フローの悪化を示す警告サインかもしれない。
未払費用の会話例
未払金と未払費用の違いまとめ
未払金と未払費用は、ともに支払義務が発生しているにもかかわらず、まだ支払いが完了していない債務を指します。
未払金は、商品の仕入れや固定資産の購入など、主に営業取引に関連して発生する債務であるのに対し、未払費用は、給与や賃借料、公共料金など、主に営業取引以外の日常的な経費に関連して発生する債務です。また、未払金は貸借対照表の流動負債に計上されますが、未払費用は、発生主義の原則に基づき、費用として損益計算書に計上されます。
両者は、支払義務が発生しているが未払いである点で共通していますが、その発生原因と会計処理方法が異なるのです。適切な未払金と未払費用の管理は、企業の財務状況の正確な把握と健全な資金管理に不可欠です。
未払金と未払費用の読み方
- 未払金(ひらがな):みはらいきん
- 未払金(ローマ字):miharaikin
- 未払費用(ひらがな):みはらいひよう
- 未払費用(ローマ字):miharaihiyō